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21世紀は中国マフィアの時代=急成長の背景とは?!

2009年08月03日



上記動画は新浪播客(動画共有サイト)のランキングに入っていたもので、「【実写】深夜、店を破壊した暴徒」というタイトル」。鉄パイプを持ったチンピラ3人が店をむちゃくちゃにする映像が撮影されています。どんな背景があるのかは報じられていませんが、先月27日に開店したばかりの店で30日に襲われたということなので、所場代を払えという脅しでやったという線が一番ありそうなところでしょうか。

8月2日付レコードチャイナの記事「政府がマフィアと結託?!地下勢力摘発強化を目指すも実質的効果は乏しく―中国」によると、こうしたマフィアの数が近年増加しているとのこと。中国共産党中央政法委員会は「地下勢力打倒推進に関する活動意見」を発表し、地下勢力が共産党内部に浸透し与党としての地位を揺るがすことを防がねばならないと摘発を強化するよう指示したそうです。

秀逸なのは同記事に引用されている米国在住の中国政治評論家・陳破空氏のコメント。地下勢力の拡大は「政府と異なる意見を持った人物の排除などで政府自身が地下勢力の力を借りている実態が地下勢力の拡大を許している」と指摘しています。

確かにその通りだと思います。一番ありがちなのは土地収用に関する問題。いわゆる地上げです。立ち退きを拒否するとどこからともなく現れた暴徒が家を破壊して立ち去っていくといった問題は結構ありふれた話です。さらに農村の土地収用問題で、村民が立てこもっているとやはりどこからともなく現れた暴徒が農民たちをぼこぼこに。そいつらが立ち去っていった後、警察がやってきて「あー、ケンカはいかんよ、ケンカは」とかいいながら村民たちを逮捕するといったパターンも。もうちょっと小さなレベルで行くと、自分(官僚、権力者)にたてつく輩をぼこったりするためにもこうしたマフィアは欠かせない存在です。

まあ国家が暴力機能(警察、軍隊)を独占するというのが近代国家の理念であるとしても、米国も欧州ももちろん日本も達成出来ていないのが現実ではあります。しかしそうはいっても中国マフィアの猖獗はなかなか凄まじいレベルに達しているのではないでしょうか。2007年6月20日付レコードチャイナの記事「「装甲車と銃弾1万発」で武装!百億円以上を強奪した史上最強の中国マフィア―河北省唐山市」では、装甲車を保有するにまでいたったマフィアの話があったりします。

その理由を妄想してみると、3点ぐらいあるのかなと考えています。第一に暇はあるけど金がない無頼の徒、人生にっちもさっちも行かなくなってしまった人がごろごろしていること。「要銭、不要命」(命は要らない、金が欲しい)というやつですね。こうした人々がマフィアメンバーの供給源になっているのかと。

第二に中華人民共和国成立後に中国マフィアはひとたびその勢力を大きく減じたため、今いるマフィアは基本的に新興勢力であること。そのため社会や警察、他のマフィアとの折り合いをつけるラインがうまく決まっておらず、過激化しやすい傾向にあるように思います。

第三に地方官僚が強い権力を握っていること。地域の王である地方官僚とうまく結託することができれば、後は何の気兼ねもなしに好き放題にマフィア業ができてしまうことが勢力拡大を許しているのではないでしょうか。

中国で商売している知り合いもいろいろいるのですが、複雑な行政機構に振りまわされて大変だそうです。今後、マフィアの勢力が増大していくとこちらともうまくやっていく方法を身に着けないといけなくなるのかもしれません。なんかますます面倒臭い社会になってしまう予感です。

マフィアというか、地下勢力ネタとか宗教結社、秘密結社も含めたネタはいろいろあるのですが、とりあえず長くなったので今回はここまでとします。


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