中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年07月17日
誰もが「軽音楽ビジネスなど成り立つわけがない…」と、外資系企業の進出を遠ざけてきた上海で、蘇寧電器がこの新しい専門業態を立ち上げたことは今ちょっとした話題をもたらしている。ラオックスといえば09年、蘇寧電器が筆頭株主となりその傘下に入ったが、何を隠そう、この「楽器の販売」こそが、買収後の蘇寧電器が「家電」の次に仕掛ける第2弾のビジネスなのである。中国も豊かになって、ようやく趣味にお金を使う余裕がでてきました。私が留学していた大学でもパンクロック・バンドをやっている知り合いがいました。彼女がボーカルで、ちゃんと青春していたなー。うらやましかったなー。
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ラオックス日本人担当者はこう指摘する。「楽器は長く使うことでよくなるもの。それには使用の過程でのパーツ交換や修理が欠かせないのですが、上海にはこうした“楽器を育てる”という文化がまだまだ育っていません」
だからこそ、LM楽器は蘇寧電器の「第2のビジネス」なのだ。日本人はこの市場を超ニッチだと受け止め、あるいは、そもそも市場は存在しないと決 め込んできた節がある。だが、日本人には見えない市場が、中国人経営者の目にはくっきりと映る。中国企業の「日本買い」がもたらす意味、13億の市場開拓 という角度から見れば、これは正解だったといえるだろう。
エレキギターが中国で売れまくる時代は目前!? 蘇寧電器・ラオックスが仕掛ける楽器ビジネス|China Report 中国は今|ダイヤモンド・オンライン