中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年07月20日
Androidは世界最大のモバイル市場である中国で支配的な地位を固めつつあるようだ。ハードウェアの劇的な価格低下と膨大な国内ユーザーに支えられた アプリ市場の拡大はAndroidを急速に携帯電話のトップに押上げつつある。このことは最終的には世界のモバイル・インターネットの構造にも大きな影響 を与えずにはおかないだろう。
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こうした国内市場に大きな影響を与えそうなのがMediatekの新しいAndroidチップセットだ。 この新製品は今年後半に市場に出る予定といわれている。ムーアの法則はモバイル・デバイスにも当てはまる。中国版Android 2.2+携帯が$100以下で買えるようになれば、闇市場の$600のiPhoneは一部富裕層向けにニッチ製品にならざるをえない。
Androidが中国で大躍進する理由―影響は世界に及ぶ
現在、中国製ノンブランド携帯電話が世界の低価格市場を席巻しています(関連リンク)。 安さが最大の理由ですが、意外にも性能面でもそんなに悪くないのが理由です。実はほぼ全てのノンブランド携帯(中国語で「山寨機」)が台湾 Mediatek社の基盤を使っており、一定程度の性能が保障されているためです。Mediatekの基盤さえ入手すれば、後は部品を集めて組み立てるだけ。マンションの一室を工場とするような極零細携帯メーカーが登場したゆえんです(Wikipedia)。
上記TechClunchの記事によると、今年後半にもアンドロイド対応の基盤が発売されるとのこと。そうなれば来年には激安で、かつハード的にもソフト 的にもそこそこの性能を持つアンドロイド携帯が山のように発売されるでしょう。高級市場でiPhoneに勝てるかは別として、低価格市場、そして販売台数 の総数で見れば、アンドロイドが圧勝し、プラットフォーム戦争に勝利することは間違いないのではないでしょうか。
気になるのは、中国製ノンブランド携帯が日本で使えるようになるのかどうかという点。初期は怪しげな店の輸入品しかないかもしれませんが、シムロックフリーの流れが進みキャリアの支配力が弱まれば、ファーウェイとか大手中国企業が日本市場に進出するようになるようになると予想しています。
「中華の怪しい携帯が主流になるのなんていやだ!」という方も多いと思います。ただカオスな世界ってワクワクしません?個人的には期待大!です。