中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年07月23日
死傷者の9割以上は局地的な大雨による土砂崩れや土石流によるものだが、長江(揚子江)中流の三峡ダム(湖北省宜昌市)の水位が過去最高レベルに達し、約3000人が犠牲となった1998年の長江大水害に匹敵する被害規模となる可能性も指摘されている。今のところ長江周辺の被害はダム上流の重慶市や支流域の四川省広安市で目立つが、下流にある湖南省の洞庭湖が警戒水位を超えたほか、江西省九江市などでも洪水が発生した。
中国:中南部で豪雨、1億人被災 死者・不明者、1000人超す - 毎日jp(毎日新聞)
文中に出てくる洞庭湖ですが、遠浅の湖として知られています。つまり水位が上がるとすぐに面積が広がるというやっかいな湖。周囲はもう水浸しでしょうね。
世界最大の三峡ダムですが、発電だけではなく洪水対策も使命。しかし増え続ける水量に耐えきれなくなり、放水を始めました。こちらもなかなか壮観です。
三峡大?迎建成后最大洪峰_?新网
四川省広安市では「200年間なかった大洪水が発生」。中国の「*年に1度」とかはかけらも信用ならないのですが、えらいことになっています。
四川广安遭遇200年不遇特大洪水_?新网
水に囲まれ、完全に陸の孤島に(写真左)。右の写真はちょっとわかりづらいかもしれませんが、下部が水につかっているのは交通標識。市街地の水位が高さ4~5メートルに達していることがわかります。
1998年の大洪水当時は中国に住んでいたので、毎日テレビが洪水特番を流す異様な雰囲気をよく覚えています。今回はまだあの時ほどの被害は出ていないように思いますが、かなり危険な状態に達しているもよう。どうにかうまく乗り切ってよと願うばかりです。
現在は、下流でも既に洪水状態、上流重慶でも軒下浸水、三峡ダム自体が、満水となれば、放水してもしなくても被害は避けられない。どうするのでしょう。続編をお願いします。