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世界一の電子書籍大国は中国なの?!デジタル読書を支える海賊版コンテンツ

2010年07月30日

日本は携帯電子書籍の配信で世界をリードしている。アメリカをはるかに超える600億円市場だっ!と言っていた人々の顔面が蒼白になる数字が。中国のデジタル出版物の総売上高は799億元(約1兆円)だそうで。日本なんか鼻息で吹き飛ばせる規模ですね。

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(中国NO1シェアを誇る電子書籍リーダー、漢王電紙書)

中国の09年の新聞・出版業界の総売上高が1兆元(約13兆円)の大台を突破し、増加値(売上総利益)は3000億元(約3兆9000億円)を超え、同時期のGDPに占める割合が約1%になったことを明らかにした。新聞・出版業界が特に発展している地区は、文化活動の盛んな省と東部沿海地区に集中してお り、中でもデジタル出版関連業界の成長が目立っている。

範司長は「09年のデジタル出版物の総売上高は799億4000万元(約1兆392億円)で、全体の経済規模は従来の図書出版物の経済規模を超えた。携帯電話を利用したデジタル著作物の売上高は従来のネットゲームなどの売上高を超え、デジタル出版物全体の24.2%を占めるまでに成長している」と述べ、今 後さらなる発展が見込まれることを明らかにした。

デジタル出版物の売上高が急成長、図書出版物を超える=中でも携帯利用型が活況―中国

いつの間に中国の電子出版はこんなに成長したの?!「中国、恐ろしい子」と白目になりたいところですが、携帯ゲームとかを合わせたモバイルコンテンツのことを「携帯電話を利用したデジタル著作物」(原文は「手机出版」(携帯電話出版)と言っているもよう。そもそもネットゲームもデジタル出版に入れるなよ!とツッコミたいところですが、そのあたりは監督省庁の権限争いなんかもからんでいる難しい話ではないかと。(Rasphard's Diary 中国 オンラインゲームとアニメを文化部の管轄に変更を参照、コメントには管轄争いを否定するお話も)。

モバイルコンテンツフォーラム発表の日本のモバイルコンテンツ市場は5525億円(リンクはこちら、PDF注意)ということですから、日本よりはだいぶ小さいみたいですね。

ただ、iPadに高性能ガラケー、PSPにニンテンドーDSとモバイル機器のハード面だけではそろっている日本ですが、コンテンツの少なさはひどいもの。

一方、中国はネット小説サイトに海賊版書籍とコンテンツが充実。これまでもパソコンで、PSPで、携帯電話で、そして職場のプリンターを活用して(笑)、電子書籍を読んできた経緯があります。日本だと「紙の手触りが……」「出版という文化を守る!キリッ」などの抵抗が根強いわけですが、すでに慣れているだけに中国消費者は日本よりはるかにスムースに電子書籍を受容すると踏んでいます。

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(kindleも新しい端末出ました)

(Chinanews)

<過去記事>
Kinbricks now★:日本語・中国語混在の自作電子書籍の作り方=ブログ「Karak」のエントリーから

Kinbricks now★:インターネット小説創作大賞と電子ブック「漢王電子書」

 コメント一覧 (3)

    • 1. gtzhen
    • 2010年07月31日 07:37
    • 私の山塞iphoneにもパンダリーダーや、音声読み上げが入っていました。日本からでもWifi接続ならば自由にダウンロードして読めます。ただし中文しかないので私には無理ですが。試しに「抗日の虎」を取り込みました。
      中国にいると音楽も映画も書籍(ドラマや小説)はダウンロードや街角DVDで入手するものですね。やはり、数は力なり。
      輸送インフラ整備して商品物を大量に運ぶより、データ化して、鼠算式にコピーして、見たら廃棄していくほうがエコに見合って合理的かもしれません。
      だから中国人の思考は一過性、短絡的なことが多いのか。
    • 2. Chinanews
    • 2010年08月01日 02:32
    • >gtzhen様
      コメントどうもです。山寨iPhoneをお使いですか。面白そうっ。どんな機種ですか?厚かましいですが、使用レポートとか投稿してもらえませんか。良かったら21chinanews●gmail.com(●を@に変更)までメールください。

      「PandaReader」も存在を知らなかったので勉強になりました。調べると、アップルのappstoreにも登録されていました。『静かなるドン』が新着にあってビックリ。「イマイチ」とコメントついていたのも笑いました。(続く)
    • 3. Chinanews
    • 2010年08月01日 02:33
    • (続き) >gtzhen様

      > 中国にいると音楽も映画も書籍(ドラマや小説)はダウンロードや街角DVDで入手するものですね。やはり、数は力なり。輸送インフラ整備して商品物を大量に運ぶより、データ化して、鼠算式にコピーして、見たら廃棄していくほうがエコに見合って合理的かもしれません。

      そうですね。付け加えると、中国は物流インフラが立ち遅れていることもあり、ダウンロードの便利さが日本以上に際だつということもあるのかな、と。タダで大量のコンテンツに接することができるのは、いいこともあるのでしょうけど、思い入れがなくなってしまうと私も思います。自分の体験で考えてみても、一番心に残っている音楽は、CDをたくさん買うお金がなくて1枚のアルバムを繰り返し聞いていた時期のものですし。

      繰り返しになりますが、コメントありがとうございました。いろいろ新しいことを知ったりと刺激になります。gtzhenさんのご好意に味を占め(笑)、今後は記事末尾に「情報提供をお願いします」の一文を入れることにしました。またなにかありましたら、コメントいただければ幸いです。

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