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ネット新語の世界が面白い!秘密はウェブ百科事典のシステムに―中国

2010年08月05日

大して中国語ができない頃から、中国語の新語を解説する本が好きでした。まあ、世界のどこの国を対象にしていても面白いんでしょうが、中国は漢語文化というか、簡潔かつインパクトある言葉が多いのが特にいいのかも。


*2000年出版とこの本もだいぶ古くなってしまいました。

面白い中国新語の世界ですが、ネットの普及に伴い加速しているようなイメージです。中国在住のITライター・山谷剛史さんの記事「中国の言論統制に風穴開けるネット造語の衝撃 些細な事件も大きな世論となって影響力を持つ JBpress(日本ビジネスプレス)」が、そのあたりの事情をうまく説明してくれています。

「蟻族」「柜族」「裸婚」「俯卧撑(腕立て伏せ)」「躲猫猫(鬼ごっこ)」とか、有名ながら知らない人には「なぜこれが流行語に?」という言葉の紹介も。

ちなみに私が面白いなと思っていた「被**」も紹介されています。

2009年に最も造語で使われた漢字は「~させられる」という意味の「被」。大学の就職率を上げるために強引に就職させられる「被就業」、給料を上げたことにさせられる「被漲薪」ほか、「被幸福」「被自殺」という言葉も創られた。
そして、興味深いのが、筆者が指摘するネット新語が次々と登場する背景です。
ネットの新語が続々と登場する背景には、「中国で長い間培われた漢字文化」「インターネット利用者の急増」以外に、「百科事典サイトが整ってきた」というインフラ面も原因にあると長期間ネットをウォッチしていて思う。

新しい項目の修正や加筆をすることにより、ポイントが貯まり、サイトの中での役職が変わるとともに、項目の新規追加などができるようになる。

百科辞典サイトで新しい単語を追加するとポイントが貯まりやすいので、話題になりかけのネットの単語は次々に百科辞典サイトに登録される。

百科事典サイトのシステム(貢献すればするほどレベルがあがるゲーム的な作り。中国系ネットサービスにはゲーム的な遊びが多い印象です)が背景になっているのではという指摘は新鮮です。
(Chinanews)
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 コメント一覧 (2)

    • 1. gtzhen
    • 2010年08月05日 10:01
    • 5 20年ほど前は北京の友達から 日本の現代語辞典を土産に頼まれていました。今のようにネットが無かったですから、毎年A4版の分厚い新年版を運んでいました。中国語も、年と共に変化しているのですね。家内はもう中国には戻れない。今の人の言葉は意味不明と言います。
      年年歳歳花相似 歳歳年年人不同 (唐詩選)
      年年歳歳人相似 歳歳年年語不同 (現代)
    • 2. Chinanews
    • 2010年08月06日 23:49
    • >gtZhenさん
      ネットの普及で言葉の変化というか、新しい単語の登場は加速しているような気もしますね。「歳歳年年語不同」は本当、言い得て妙です。

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