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2010年08月09日
北京化工集団の薛海亮さんはラジオ体操復活を歓迎する一人。中年ともなると、普段は会社と家とを往復するだけで体を動かす時間がない。毎日2回、 職場での体操でリラックスできると歓迎している。ラジオ体操復活前も自分たちで音楽を流して体操していたというが、放送の復活で昔に戻ったような気持ちで すと薛さんは話した。
北京市体育局の李麗莉副局長は、労働者の健康について楽観視できない今、ラジオ体操はきわめて簡便な解決策だと期待している。今回 のラジオ体操復活も「健康北京人計画」の一環だという。同計画は2009年8月にスタート。全ての労働者は1日に1度、20分以上体を動かすことと規定している。
21世紀の今、北京市民の健康改善の切り札として期待されているラジオ体操。その起源は50年以上も昔にさかのぼる。中国国民の健康情況改善のため、1951年に第1ラジオ体操が始まった。
その後、改訂が繰り返され、1997年には太極拳や気功、エアロビクスも取り入れた第8ラジオ体操が完成した。北京ではその間、20年以上もラジオ放送はなかったが、2003年に復活。その後、五輪番組に時間を取られた関係で、2007年に再び中止されていた。
今回の復活にあたっては、五輪男子10メートルムービングターゲット金メダリストなど著名人をイメージ大使に任命。普及につとめると いう。