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「下水油」撲滅に本気、一大プロジェクトが始動―北京市

2010年08月13日

悪名高い中国の「地溝油」(下水油)。それでも庶民の味も知りたいと、屋台や小汚いお店にチャレンジする外国人旅行客は少なくないようだ。一方、中国人はというと、そうしたお店を避ける人も少なくない。食べるとしても、それなりに安心できるなじみのお店を選ぶという自衛手段をとるケースが多い。


Water pollution from dairy operation / eutrophication&hypoxia
Pollution / Steve Snodgrass
※イメージ画像です。

(地溝油とは不正に生産された劣悪な油の総称。以下、3種類に分類できる。(1)狭義の地溝油。すなわち下水道に浮かんでいる浮遊物やホテル、レストランの残飯を加工し、製造した油(2)品質の悪い豚肉、ブタの内臓、ブタ皮から製造された油(3)揚げ物用の油として何回も使った後に新しい油と混ぜて使われる物)。

こうした状況を改善しようと、北京市では「地溝油」の原料から完全に取り締まろうという大規模プロジェクトがスタートした。2010年8月13日付北京日報の記事「本市が外食産業ゴミ全数調査を始動」を参照した。

12日、北京市の全レストラン、公的機関、学校の食堂のゴミを対象とする調査プロジェクトが始動した。ゴミの廃棄、回収、処理の全ての状況を登録、公表す るというもの。北京市市政市容委員会は3年以内に全数調査を達成する目標を掲げている。まずは1日のゴミが100キロ以上になる場所から優先的に登録され る。

北京市市政市容委員会個体廃棄物管理所の担当者によると、北京市で毎日廃棄される食料ゴミは約1680トン前後。一方、処理能力はわずか600トンしかな く、明らかに不足している。2012年には市内の全外食産業の登録が終了する予定で、もし無資格業者にゴミ処理を委託した場合は厳格に罰せられることにな るという。

不正なゴミ処理の取り締まりは「地溝油」(下水油)取り締まりも念頭に置いたもの。全数調査で「地溝油」の原料を取り締まると同時に、もし使用が発覚した場合には営業停止や衛生許可証の取り消しなど厳しく処分するという。

(Chinanews)
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<過去記事>
Kinbricks Now★:「廃油」は西へ向かう=貧乏人が「下水油」を食べさせられる中国のエコシステム

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