中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年08月24日
2010年8月19日、河南省新鄭州市公証処前に1台の高級車が止まった。降りてきたのは1組のカップル。男性は建築会社社長の周(45歳)。女性は周の会社で働く王雨(22歳)。2人はいわゆる「不倫関係」にあった。
公証とはある契約に公のお墨付きを与えて効力を担保することを意味する。2人が公証を求めたのは、なんと「愛人契約」。その内容はというと、周は王の弟が大学を卒業するまで支援する。また王雨の名義で市内繁華街に価格30万元(約3750万円)の高級マンションを購入する。一方、王は周のために5年間、「仕事」するという内容。この「仕事」が通常のものではなく、情婦関係を指すことは明らかだった。
これに驚いたのは公証処。こんな契約を公証するわけにはいかないと2人を説教。2人を追い返した。(以上は、24日付紅網から)
愛人契約をちゃんと作る人は少なくないかもしれませんが、きっちり公証までするというのはなかなか大胆な発想ではないでしょうか。女性は得られる「報酬」を明確にできる。男性は後腐れなく契約だと割り切れると、双方にメリットがあったのかも。
这个年龄结婚 / Boy=Toy
※イメージ画像です。
中国では汚職官僚の7割に愛人がいるのだとか。「中国お金持ちマニュアル」は、必ず愛人は作ることとか指南しているのでしょうか。しかし、汚職官僚も愛人のチクリからお縄になることが多いなど、男にとっては命取りになるケースも少なくありません。
今まで一番すごいと思った愛人問題の中国ニュースが「”わがまま愛人“を自動車ごと爆殺!?映画並みの極悪官僚に死刑判決―中国」。済南市人民代表大会常務委員会主任という要職にあった段義和は、ある女性とねんごろのご関係に。しかし、関係が深くなると、マンション買えだとか、親戚に仕事を紹介しろだとか、女性の要求はエスカレートする一方。結局、耐えきれなくなった段が娘婿に命じて、愛人を車ごと爆破してしまったという事件です。
こんな愛人関連の問題が毎日のように紙面を賑わせている中国。「愛人は欲しいけど、面倒ごとはいや」という人にとっては、公証処での愛人契約も決して突飛な発想ではなかったのかもしれません。