中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年08月26日
2010年8月、江西省吉安市新干県裁判所は、ある離婚裁判に判決を下した。第三者の女性との「ネット結婚」は「精神的不倫」にあたるとして妻が離婚を要求。裁判所も訴えを認めた。
問題の夫婦は結婚7年目。6歳になる子供もいる。2カ月前、妻は夫の「不倫」に気がついた。ある女性ネットユーザーとチャットで「夫」「妻」と呼び合っているではないか。さらにひどいことに妻のきわめてプライベートな事柄まで、「ネット上の妻」にばらしていたという。妻は許せないと訴訟を起こし、離婚を申し立てた。
裁判所は、既婚者にとって「ネットの恋愛」は「精神的な不倫」にあたると指摘。新婚姻法は「ネット恋愛、ネット結婚」など肉体関係がないケースについては規定していないが、「精神的不倫」も不倫の一種であるとして、離婚の事由になると認定した。
中国の「ネット上の夫婦」はすでに10万人に達しているという。それが原因で現実の夫婦関係が破綻するケースも増えており、「ネット結婚」は主要な「家庭クラッシャー」となっている。
男子“網婚”被法院判“精神外遇” 解除婚姻(2010年8月14日付中国新聞網)
日本でも、既婚者が恋愛ゲーム「ラブプラス」をプレイすることは浮気に当たるのかという大変笑えるネタがありました。それにしても、裁判所が肉体関係どころか、直接あったこともない相手との「ネット結婚」を不倫と認定するとは。なんというか、先進的すぎる?!。リアルとネットが等価値を持つサイバー時代の到来と言えるのかも。
中国でも最近はソーシャルネットワークサービスやソーシャルゲームが全盛。「ネット恋愛」が増えるのもよくわかります。それで寂しい生活が充実するのは別に悪いことじゃないようにも思うのですが、いろいろ問題も起きるもんですね。