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人助けすると訴えられる中国社会=リスクを避けながら「善行」を積む方法とは?!

2010年09月07日

中国で交通事故に遭遇したらどうするべきでしょうか?

「助ける」という回答はバツ。あとで被害者に「こいつにひかれたんだ」とゆすられてしまうかもしれません。ありえないと思うことなかれ。彭宇事件という有名な事件があります。転んだ老人を助け起こした彭宇さんが、助けた老人に訴えられたという恐ろしい話。裁判所は「正義心からの行動ならば、まず犯人を捕まえるはず。それをしなかったということはおまえが犯人だ」というスーパー理論で、彭宇さんに賠償を命じました。

では「助けない」べきでしょうか。今の中国ではほとんどの人が「後で面倒があるのが怖くて、助けられないよ!」と考えているそう。しかし、これはこれで心がとがめます。

というわけで、自分の身の安全を図りつつ、いかに善行を行うべきかというのが今回のネタ。

5日、江蘇省泰州市泰興市のネット掲示板に「今日、いいことをした」とのスレッドが立った。その内容は以下のとおり。書き込み主の李さんは、4日昼、運転中に交通事故現場に遭遇した。トラックと電動三輪車の交通事故で、三輪車を運転した高齢の女性が負傷している。李さんはトラック運転手とともにその女性を病院まで送り届けたという。

スレッドには李さんの善行を褒めたたえる書き込みが集まったが、同時に「いいことだけど、後でゆすられたりしない?」と不安がる声も。友人からも「やばくね?」「俺の友達の友達が同じようなことをして、金をゆすられたんだって」と心配された。李さんは「後からだんだん怖くなってきた」「10回いいことをしたとしても、そのうち1回でも後から因縁をつけられたら終わりだよね」と掲示板に書き込んでいる。

もっとも李さんも手助けする前にこうしたリスクがあると考えていたとのこと。女性を助け起こす前に携帯電話で事故現場の写真を撮影。自分が事故とは無関係だとの証拠をちゃんと残してから、「善行」を始めたとか。李さんは「自分がちゃんと守れる状況ならば、今後も困っている人の手助けはやりますよ」と話している。

20100907_chehuo1
*李さんが撮影した写真。

2010年9月6日付揚子晩報を参照。
記事の論調としては、写真撮影を称賛している感じですね。日本の感覚だと、携帯カメラで事故現場をぱしゃぱしゃ撮影っていうのは、不謹慎きわまりないように思いますが。写真見ると、女性はばったり倒れたままですし。

とはいえ、人助けすることにこれほどリスクがある社会で、がんばった李さんには拍手、です。

(Chinanews)
*記事についての情報や間違いなど教えて頂けると大変助かります!コメント欄か、メール(kinbricksnow●gmail.com、●を@に変えてください)でお願いします。


 コメント一覧 (2)

    • 1. スポンジボブ
    • 2010年09月07日 12:26
    • なんつ~国ですか!?中国は!?^^;

      今度、中国に行く予定があるので気をつけねば・・・・
    • 2. kenya
    • 2010年09月07日 12:31

    • >スポンジボブさん

      気をつけて下さいw

      でもカオスは楽しいですよ〜。

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