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高校生1000人がデモ、市長との対話を実現=同級生を殺したトンデモ官僚の処罰を要求―中国・安徽省

2010年09月08日

同級生の死に怒った高校生がデモ、市長をひっぱりだすという偉業をなしとげています。

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2010年9月6日、安徽省安慶市で1000人以上の高校生が参加したデモが行われた。

デモの発端となったのは4日夜の交通事故。安慶市第十一中学(中国語の中学は、日本の中学校と高校の双方を含む)の王書林くんと夏致遠くんが自習を終えて電動自転車で帰宅中、乗用車と激突した。王くんは死亡、夏くんも病因に運ばれる大怪我を負った。

車を運転していたのは現地の官僚だった。事故の直前にドラッグの「K粉」(ケタミン)を服用していたという。事故後、官僚は被害者家族に賠償するどころか、別人に罪を着せ、罪を逃れようと画策していた。

これに怒ったのが第十一中学の学生たち。6日夜、1000人もの生徒たちが「真実を明らかにせよ」「でてこい!政府」などと書かれた横断幕を手に、学校か ら市政府までデモを行った。多くの市民が見守る中、警察も出動。市中心部の繁華街は閉鎖され、車両の出入りが禁止されるなどの騒ぎとなった。

生徒たちは市政府庁舎内に突入しようとしたが、警察に制止された。そのままデモは翌日未明まで続き、ついには肖起英市長自らが登場、生徒たちと対話した。デモは解散したが、生徒たちは市政府がもし不公正な処理をするのならば、またデモをすると話している。

2010年9月8日 香港紙・明報

政府の指示でしょうが、中国本土メディアの報道はなし。台湾、香港のメディアが報じていますが、事故を起こしたのが官僚だったり、不動産会社経営者だったりと内容が食い違っています。とはいえ、ネットには写真も流れており、高校生によるデモがあったことは確かではないかと(アップルデイリーが写真を掲載)。

それにしてもこれほどの騒ぎになってしまっては、事故を起こした人物にもおとがめなしとは行かないんじゃないかと。中国の高校生、すごいですね。腐敗と汚職が横行する中国ですが、その一方でこうした社会正義を求める動きも根強いものがあります。

私が留学していた天津市の大学でも、似たような事件があったそうで。車を運転していた、ある政府官僚。大学生をひいてしまったのに、謝罪するどころか、ヤクザを呼んでさらに暴行を加えたのだとか。この悪行を知った学生たちが大挙集結。車をひっくり返すなどの騒ぎになったとか。

一党独裁の中国では選挙による権力の監視はないわけですが、暴動やらデモやら「民衆の激発」という権力への抑止装置は残っているのが面白いところ。今回の事件でも市長が登場したように、独裁でも民草の声は無視しきれないんですね。

ま、それでもこうした権力乱用は後を絶たないし、「民衆の激発」で是正されるケースもごくごくわずかなのですが。

(Chinanews)
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