中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年09月10日
ダニを媒介としたこの病気は、ヒト顆粒球アナプラズマ症(HGA)の可能性が高いという。この病気は1994年に初めて報告されたもの。マダニを媒介とした感染のほか、感染者の血液を介して感染する可能性もあるという。中国では2006年の安徽省での患者が初の感染例で、これまで中国各地の6省・市で確認されている。
中国衛生部は2008年、「HGA予防技術ガイド」を発表したが、現時点ではまだ病原体の単離に成功してなく、あくまで疑い例にとどまっているケースばかりだという。HGAによる死亡率が低くほとんどの患者は回復するが、根本的な治療手段はまだ確立されておらず、マダニの駆除や消毒の徹底などで予防するほかない。