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マイホームの夢から覚めた米国=後を追い変わり始めた中国人―中国紙

2010年09月14日

2010年9月13日、広州日報は記事「ポスト金融危機の米国、借家時代に突入」を掲載した。以下はその抄訳。

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米国ではマイホームこそがアメリカンドリームの中心であり、成功した素晴らしい人生のシンボルであった。金融危機後、マイホームの4分の1は評価額がローン残高を下回る常態に陥った。ますます多くの人々がせっかくのマイホームを手放すはめに陥っている。最近ではタイム、ニューズウィーク、ウォールストリートジャーナルなどの米メディアは米国人のマイホーム願望を反省するコラムを相次いで掲載。マイホームの夢を課題にふくらまし、実際の消費価値、投資価値以上のものにしてしまったのではないかと疑問を投げかけている。

中国にもチャイナドリームが存在する。その内実は異なるが、マイホームを夢とする点においては奇妙なほどよく似ている。中国においてマイホームはたんなる住所ではない。結婚の前提であり、個人の能力の証明であり、仕事の成功の証であり、未来の生活の保障でもある。家を買うために人生の大半をささげること、いや数世代の収入を費やすことすらよしとする中国人は少なくない。

ある統計では中国人の平均住宅購入年齢は27歳。親世代の財産と自分の将来とを差し出さなければ、この若さで家を買うことはできないだろう。その報告では他国の平均住宅購入年齢も発表されているが、日独は42歳、英国はここ3年で37歳に上昇したことが明らかにされた。ドイツの若者の77%は賃貸住宅に住んでいるが、住宅購入という重荷を背負わないことで、生活水準と自由度を大幅に引き上げることに成功している。米国でもマイホーム信仰は終わりを迎えつつあり、実際の消費能力に合わせて賃貸住宅に住む人が増えつつある。

先月、李克強(リー・クーチャン)副首相はある座談会に出席、大都市では公共賃貸住宅を整備し、中流以下の世帯と若者、出稼ぎ農民向けに提供するべきだと発言した。あるいは中国もまたマイホームの熱狂から覚めつつあるのかもしれない。もしあくまでマイホームにこだわるのならば、高すぎる不動産価格、重い住宅ローン、生活のストレスという「房奴」(住宅ローン奴隷)の悪夢にとらわれることになる。

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冷静になれる人はいいんですけど、大都市で戸籍を得るためには住宅がどうしても必要なんて人も少なくないはず。「一国一城の主となれ」的な行動バイアスが解消されたとしても、マイホームが必要な社会制度が変わらない限り、住宅購入の実需は衰えなさそうな気がします。


*上記記事はレコードチャイナに掲載されたものです。


(Chinanews)
*記事についての情報や間違いなど教えて頂けると大変助かります!コメント欄か、メール(kinbricksnow●gmail.com、●を@に変えてください)でお願いします。

 コメント一覧 (2)

    • 1. スポンジボブ
    • 2010年09月15日 09:11
    • 一戸建てなんて、ただの自己満足です。

      見栄で無理して高級車を買って、ローン苦しんでるのと一緒^^;

      ウン千万って金を使って立派な家を建てても、価値は下がる一方です。しかも、固定資産税まで付いてきます;;

      オレは27才で親の援助もあり、家を建てましたが3年経ってそう思います・・・

      今では銀行のために金利を稼いでくる奴隷にすぎません^^;

      でも、そのお陰で色んなことを気づき、泥沼からどうやって抜け出すか考えるようになりました^^
    • 2. kenya
    • 2010年09月16日 13:40

    • >スポンジボブさん

      そのご年齢で、一国一城の主ですか。

      凄いですねー。

      言われる通り、維持など大変なことも多そうですが、心構えや気持ちなど、活力にもなりそうですね。

      羨ましいですw

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