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李白の子孫たちが遺産をめぐって訴訟バトル=文革に負けない庶民の小ずるさに乾杯―中国

2010年09月18日



Li Bai (701 to 762 CE) / drs2biz

「唐代の大詩人・李白。その子孫たちが先祖の遺産をめぐって裁判沙汰に!」(18日付広州日報)という記事があってワクテカ。李白は8世紀の人ですよ。1200年前の遺産ってなにさ、と上がるボルテージっ。

ところがところが、記事を読むと残念ながら遺産争いの対象は残念ながら李白の遺品ではなかったそうです。釣りタイトルやられたっ!!!

19世紀の富豪にして李白の子孫である李均泰の残した住宅をめぐる裁判だそうで。再開発に伴う立ち退きを迫られたところで、「誰が補償金を受け取るの?」という争いが勃発したとのこと。

1200年前とはいかなくとも、百数十年前の財産をめぐる裁判は相当複雑だったようで。争っているのは7世代後の子孫。75人に継承権があったとのこと。一番多くもらえる人は30万元(約360万円)。一番少ない人は1000元(約1万2000円)という結果に。大変だったのは裁判官で、判決書は40頁もの大作になったそう。

それにしても社会主義中国では土地が国有化されたはずなのに、清代の先祖の遺産が今さら役に立つのが面白いところ。土地を買い入れた売買契約書もちゃんと残っていたそうです。文化大革命の時に焼かれたはずなのに、こっそり隠し持っていたんですね。こういう一般市民の小ずるさみたいな話、面白いですね。

中国史の師匠の話によると、20世紀末ぐらいから中国古本市場に土地売買契約書なんかが出回るようになったとか。新中国成立から50年、「なんかの役に立つかも」と隠していた書類を、「さすがにもう無理か」とあきらめて売り飛ばし始めたのではと推測していました。

ですが、今回の裁判みたいにまだ使える可能性があるとなると、まだまだ隠しとかないという話になるのかな。

(Chinanews)
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