中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年09月18日
1200年前とはいかなくとも、百数十年前の財産をめぐる裁判は相当複雑だったようで。争っているのは7世代後の子孫。75人に継承権があったとのこと。一番多くもらえる人は30万元(約360万円)。一番少ない人は1000元(約1万2000円)という結果に。大変だったのは裁判官で、判決書は40頁もの大作になったそう。
それにしても社会主義中国では土地が国有化されたはずなのに、清代の先祖の遺産が今さら役に立つのが面白いところ。土地を買い入れた売買契約書もちゃんと残っていたそうです。文化大革命の時に焼かれたはずなのに、こっそり隠し持っていたんですね。こういう一般市民の小ずるさみたいな話、面白いですね。
中国史の師匠の話によると、20世紀末ぐらいから中国古本市場に土地売買契約書なんかが出回るようになったとか。新中国成立から50年、「なんかの役に立つかも」と隠していた書類を、「さすがにもう無理か」とあきらめて売り飛ばし始めたのではと推測していました。
ですが、今回の裁判みたいにまだ使える可能性があるとなると、まだまだ隠しとかないという話になるのかな。