中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
新型のiPhone4もアンテナの接続不良問題などが世界的な騒ぎとなり、中国での販売に影響するのではとの懸念もあった。しかし、今回は中国独自規格WAPIにも対応することで、無線LANを搭載した「完全版」となったこと、米国や日本で発売された6月から大きくは遅れず輸入品がそう多くは出回っていなかったこともあり、予約から好調な売れ行きとなった。
しかし、予約販売の好調にもかかわらず、中国聯合通信には早くも暗雲がたれこめているという。20日、アップル社は中国聯合通信と同じく25日から中国のアップルストアで独自にiPhone4を販売することを発表。中国聯合通信を通じて購入する場合には2年間の長期契約などが条件となるが、アップルストアで販売されるシムロック解除機にはそうした制限はない。それでいて価格は16GBで4999元(約6万3300円)と中国聯合通信の5880元(約7万4500円、先払い通話料1981元を含む)よりも安い。他社の回線を使いたい、2G回線で利用したい、インターネットには無線LANでのみ接続するといった消費者にはアップルストアのほうがお得になる計算だ。
21日付京華時報は、中国聯合通信と提携相手のアップルと正面を切って争うことになると報じた。販売日をぶつけてきたこと、戦略的な価格設定など中国聯合通信からマーケットを奪おうというアップル社の意図が透けて見えるという。ある中国聯合通信の関係者は「いろんな携帯電話メーカーとつきあってきたが、アップルほどつきあいにくい会社はない」とこぼしていたという。
いや相当にきっついみたいですね、Appleの商売は。