
新種のナマズ:木を食べる / amadeusrecord古来、異形の生物は天変地異や災いの予兆とされ、恐れ敬われてきました。4本足の野鳥、二首の蛇といった奇形動物や深海魚であるリュウグウノツカイなど。今でも漁師は打ち上げられたリュウグウノツカイを見ると、手を合わせると聞きます。
ナマズもこうした神秘的な力を持つ魚として考えられてきました。地震予知の力があるとの伝説がありますが、関東大震災後には、実際に
国立大学でその能力の研究が行われていたそうです。つい20年ほど前まで、東京都水産試験場で研究が行われていたという話まであります。
と、前振りが長くなりましたが、今回はペルーのアマゾン河流域で見つかった、不思議なナマズのお話!科学雑誌「
ナショナルジオグラフィック」ウェブサイトの記事をご紹介。

新種のナマズ:木を食べる / amadeusrecord
2010年夏、ペルーのアマゾン流域で新種のナマズが発見された。不思議なのは彼らの食事。河底に沈んだ木を食べているという。木の表面から有機物をこそげ取って食べるナマズはこれまでにも確認されているが、この新種ナマズは木の繊維や繊維内に潜む微生物などを食べている。
その不思議な食生活ゆえに、スプーンのような歯や強い吸引力を持つ唇を持っている。グロテスクな口のアップ写真は元記事でどうぞ。
それにしても、ホラー映画のクリーチャーも裸足で逃げ出すようなグロテスクさですね。ただ、水底の朽ち木を食べて生活してるのって、何だか素朴というか無害というか……。エライやつですよね(笑)。
凶兆の異形生物というよりも、エコの鑑?進化の過程で無益な競争をやめたんでしょうか。人間も朽ち木を食って生きられたら、アホな争いごとがなくなるのかもしれません。

※食べても淡泊でおいしいナマズさん。上海で食べた四川料理のナマズ鍋。激ウマでした。
(kenya)
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