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「生活のインターネット」時代が到来=2010年から始まる新たなステージ―中国

2010年09月26日



Internet Bar / faungg


簡単には比較できないのですが、日本よりも中国のほうがネット利用が進んでいる、というイメージがあります。これまで不便だったぶんだけ、ネットを使う便益が明らかなのかな。ま、印象論ですが。

ただ、そういうイメージで中国のネットをとらえていると、下記の記事は結構腑に落ちます。ネットと現実生活の融合がどんどん進んでいくんだろうな、と。

ここで出てくるような生活情報ポータル、地域情報ポータルみたいなの、日本にも欲しいですけど、まだ条件が整っていないかも。中国ならではかもしれません。

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2010年9月25日、IT経理世界は記事「中国のインターネット利用は第4段階へ=生活のインターネット」を掲載した。以下はその抄訳。

5年前、楊浩涌(ヤン・ハオヨン)氏は生活情報サイト・[走早]集網を創設した。食事や中古住宅販売、ペット情報、タクシーのシェアリングなど、生活に密着した情報を収集、分類するサイトだ。企画書を手に投資家を回ったが、みな「(将来性が)わからない」と口をそろえるばかり。結局、自己資本のみでの起業となった。開設から1年でアクセス数は1日5万を記録。3年後には40万、そして5年後の今、200万を数えている。

開業前と状況は一変、今や投資家は山のように押し寄せているが、時すでに遅し。あるベンチャー投資家は「今となってはもう価格が高すぎます」と嘆いた。[走早]集網の売り上げは今年3億元(約37億7000万円)に達する見通し。今年5月にはノキア旗下のファンドなどから2000万ドル(約16億8000万円)もの融資を受けた。

[走早]集網などの生活情報サイトは検索サイトのような高い技術力も、ポータルサイトのような社会的影響力もない。ましてやネットゲーム企業のような暴利を上げることなどできようもしない。すでに各種生活関連の情報はインターネットにあふれていたが、あちらこちらに散らばるばかりで、一定の規模を持ち得ず、ビジネスにはならないと見られていた。

しかし現在、状況は明らかに変化している。中国のネットユーザーは4億人を突破し、生活に関する情報やサービスをネットに求める傾向が強まっている。またよりレストランや映画館、美容院など生活に密着した企業も次第にネットとの親和性を高めている。両者が臨界値に達した時、化学反応が起きたのだ。

これまで地域ポータルサイトの生存は困難だった。ブランド品の公告だけでは運営費を捻出できなかったためだ。杭州市の地域生活情報サイト・19楼はこうした状況を突破。数百万人の杭州市民に情報を津当てるサイトに成長した。広告費収入は年数千万件。レストラン、美容院、自動車教習所、家具販売店など生活に密着した製品の広告が運営を支えている。

過去10年余りの中国インターネットの歴史を振り返ってみると、3つの段階に分けられる。第一段階は2000年前後。いくつかのポータルサイトが設立された「情報のインターネット」時代。第二段階は2003~2005年。ゲーム関連などのネット企業が相次ぎ上場した「エンターテイメントのインターネット」時代。第三段階は2007年から現在にいたるもの。タオパオなど電子商取引の成長が続いた「商品のインターネット時代」。

そして今から始まる「生活のインターネット」時代が新たな起爆点となる。情報からエンターテイメント、そしてショッピングと移り変わってきたネット分野は、衣食住など生活に密着した領域へと変化することになるだろう。今年下半期から来年にかけ、一部生活情報サイト企業は上場可能な規模になると見られる。

*上記記事はレコードチャイナに掲載されたものです。

(Chinanews)
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