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2010年10月07日
636点、617点、678点、679点。
これは陳一天さんがこの4年間、高考(統一大学入試)であげた成績だ。相当優秀な大学に入学できる高得点だが、なぜか浪人生を続けている。陳さんの選択は、理想を追求した結果なのか?それとも……。
ネットでは、「プロ浪人生」なのではないか、との疑惑が浮上している。もし事実だとすれば、3年間で45万元(約557万円)を荒稼ぎした可能性もあるという。
*銭江晩報の記事。写真は陳さん。
大学予備校・新理想。その優秀学生一覧に陳さんは3年連続でランクインしている。あるネットユーザーは「新理想の広告に陳さんの名前が載っていたが、確か去年も載っていたぞ。どういうことだ」と首をひねった。新理想には優秀な学生に最高15万元(約185万円)の奨励金を支払う制度がある。陳さんが3年連続で報奨金を受け取っていたとすれば、3年で45万元という大金を得た計算だ。また、一部では新理想は客寄せの目玉として陳さんを雇っているのではないかとの声も上がっている。好成績で宣伝塔となる、まさに「プロ浪人生」というわけだ。
銭江晩報の取材を受けた新理想関係者は、陳さんが同校に所属していることを認めた。好成績を挙げながら浪人を続けている理由については、「(入学を勧めたが)受け入れなかったのです。彼には追い求めているものがあるのでしょう。彼自身の選択ですし、干渉はできませんよ」と話した。
また、15万元の奨励金については厳しい規定があり、陳さんが満額を受け取っていることはありえない。せいぜい数万元単位だと話し、学校が雇ったとの疑惑についても否定した。