本ブログの連載企画「中国人民は日中対立をどう見ているのか?」。日本では「反日感情の高まりが~~」みたいに大々的に報道されていましたが、「中国は本当に燃えているのか?」をいろいろな角度から見ていこうという企画です。前回からちょっと時間が開いてしまいましたが、第3回をお伝えします。(
第1回、
第2回)
「人民」と言っておきながら、今回の取材対象は日本人。「看板に偽りあり」ですね、すいません。ただ、現地で生活している日本人が肌で感じたことも、中国を見る上で結構大事なことなんじゃないか、と。しかも、事情に詳しい長期滞在者ではなく、あまり事情をよく知らずに留学している日本人の話のほうが、より今の中国の状況を映し出すものになるんじゃないか。そういう意図で取材対象者を選びました。
取材に応じてくれたのは天津市の大学に留学したMさん。8月から留学を始めたばかりの大学1年生です。留学をはじめてすぐに日本巡視船と中国漁船の衝突事故が起きています。
というわけで、Mさんの話をどうぞ。
Chinanews(以下、C):衝突事件についてのニュースはいつ知りましたか?
M:事件があって1週間ぐらいでしょうか。
C:どういうルートで知ったんでしょう?
M:親との電話です。その後、ネットでニュースを見ました。
C:なるほど。1週間後ぐらいだと、船長の勾留延長とかで問題が大きくなっていくのはその後でしょうか?
M:あー、ちょっと……。事件があったのは知っているのですが、その具体的な経過とはよくわからないもので。
C:そうですか。身の安全に気をつけたりとか、なにか注意したことはありますか?
M:親に一人で出歩くなと言われたので、外出はなるべく友人と一緒にするようにしました。
C:なるほど。事件についてはあまり意識されていなかった、ということでしょうか。
M:そうですね。問題といってもよくわからないというか。インタビューの話をいただいた時も、問題と言われてもよくわからなくて。学生寮についての問題の話だとばかり思っていました。(中国人の友人にインタビューできる日本人留学生を捜して欲しいと依頼したのだが、Mさんが留学生寮のフロントで寮費を支払っているところで話しかけたらしい)。
とまあ、こんな感じ。恐怖におびえる前にあまり事件についてのニュースが伝わっていなかったという感じでしょうか。
もちろんMさんの体験が一般的だと言うつもりはありません。知人に聞いたところによると、天津の日本人学校は投石されたとのこと。関係者や子どもを通わせている親は相当心配していたのではないでしょうか。ただ、噂が広がりやすい留学生コミュニティで、事件のことを知らずに生活することが可能だったことは事実です。
というわけで、第3回はここまで。次回はなるべく早めの公開を目指します。
(Chinanews)
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中国のニュースでなく、IPTVの日本のニュースで初めて知ったと。
その後現在までの変化としては、smapの中止や諸々の交流制限のころから、街角に公安が増えたと。結局その影響はKTVやサウナの取り締まり強化というか、裏産業への影響の方が大きかったと。
この状態は今でも続いていると。 対日しっぽ掴みには手っ取り早い手法ですから。
訪中される方はご自重ください。 それ以外は何も変わらないと。ふつうの市民生活している限り石を投げられることもなく安泰だそうです。