中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年10月18日
詐欺の手法は、電話やインターネットを使った振り込め詐欺やニセの脅迫電話など。台湾とタイが協力しての摘発があった後、犯罪グループはタイからベトナムに移り、詐欺を続けていたという。ホーチミン市はその中心的拠点だった。ベトナム当局の厳しい摘発が始まった後、構成員は逃走しベトナム各地に潜伏していた。被害者は台湾及び中国本土にまたがっており、その数と被害金額は膨大なものとなっている。
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以前、こちらの記事「振り込め詐欺の背後にあった驚きの事情=犯罪者が犯罪者を食い物にする―中国」で、ベトナムにいい仕事があると騙されて連れていかれ、振り込め詐欺の片棒を担がされた中国人の話を紹介しましたが、その続報といったところでしょうか。
私が中国に住んでいた時は、「私よ、劉よ。泥棒に入られてお金がすっからかんになってしまったの。悪いんだけど、ちょっとお金を貸してくれない?口座番号は****」みたいな携帯メールが来て、「おお、おいらがモーションかけていた劉さんのピンチや!振り込まねば!」(←バカ)ということがよくありました(さすがに振り込んでいませんが)。名字が日本より少ない中国だけに、劉や李といったメジャー名字の親友がいる確率は高いはず。なるほどなるほどと感心した次第。
ところが今の振り込め詐欺はもっと高度化しており、台湾や中国本土で個人情報を収集する係。それを元に捕まりにくい海外から電話する係。金を引き出す係と分業されているのだとか。よもや自分の個人情報がはるばるベトナムまで行っているとは普通想像しないですよね。ITすごいわー。対応するには警察も速やかな国際分業が必要な時代。日本はちゃんとできているんでしょうか。