中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年10月29日
中国の科学技術は経済成長にひけを取らない輝かしい成果を残している。長さ1300キロ以上に及ぶ大水路「南水北調計画」から数百億ドルを投資した三峡ダム、さらには数十基もの原子力発電所の建設を進め、高速鉄道を張り巡らせるなど、大型プロジェクトの数々は世界を驚嘆させている。
26日に営業が始まった上海・杭州間高速鉄道は営業時速350キロを達成。同日、三峡ダムは水位175メートルの新記録を達成した。水位の上昇に伴い、年間発電量は847億キロワット時に達すると予想されている。
毎年二桁成長を続ける中国経済。人々は中国の科学技術が経済同様、世界トップ級の実力を備えるにいたるのか、注申している。肯定的な見方もある一方で、国家主導の科学技術開発を問題視する声もある。米イェール大学の陳志武(チェン・ジーウー)教授は、政府主導モデルの失敗はソ連と中国共産党によって証明されていると発言。長期的な経済発展にとっては、民間のイノベーションが最も重要だと指摘している。