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2010年10月31日
日本のベトナム原発受注、事実上決定 日越首脳会談
レアアース共同開発も合意
【ハノイ=桃井裕理】菅直人首相は31日午前、ベトナムのズン首相と会談し、戦略的パートナーシップの推進など日越関係の強化に関する共同声明を発表し た。両首脳はベトナムの原子力発電所第2期建設プロジェクトで日本をパートナーに選ぶことを確認し、1兆円規模のプロジェクトを日本企業が受注することが 事実上決まった。レアアース(希土類)鉱山の共同開発でも合意した。
国際原子力開発、提案力で勝負 22日設立、対ベトナム受注目指す
東京電力、関西電力などの電力9社と東芝などプラントメーカー3社、官民出資の投資ファンド、産業革新機構は15日、途上国などに原子力発電所輸出をする ための新会社「国際原子力開発(JINED)」を22日に設立すると発表した。ベトナム政府が計画している原発プロジェクトの受注を目指す。
今回の首脳会談、原発受注だけではなく、レアアース開発の話も進んだ模様。技術協力、資金提供など、支援促進を両政府で改めて確認しました。ベトナムと言えば、南北を横断する高速鉄道に新幹線方式が導入されることも決まっているそうで、多方面で日本との関係性が強化されています。今回の会談ではさらに空港開発支援にも進展があったのだとか。
しかし、全力で受注に動いただけに、日本側の資金負担は相当な額になる模様。
日本、ベトナムから原発2基受注「負担」と微妙な表現になっていますが、融資ですよね?とはいえ、大変な額。
菅総理はベトナムのズン首相と会談し、原発の受注やレアアースの共同開発で合意しました。しかし、日本側の負担は総額「2兆円規模」に及ぶとみられ、決断の背景には悪化する日中関係が影響しています。