米市民団体「政府の浪費に反対する市民の会(CAGW)」によるオバマ政権批判のテレビCMが面白いっ!
2030年、中国が覇権国家となった時代が舞台で、中国人の教授が学生たちに強国がなぜ滅亡したのかの歴史を教えているという設定のようです。
A Vision for America / Tony the Misfit中国語の講義に英語の字幕がついているのですが、簡単な日本語訳をつけてみました。間違えているところとか、聞き逃しているところがあるかもしれませんが、優しく教えてください(笑)。
西暦2030年。中国、北京市。
なぜ強大な国家はみな滅亡へと向かうのか?
古代ギリシャ、ローマ、大英帝国、そしてアメリカ。
なぜならば、彼らは同じ過ちを犯したからだ。
本来彼らを成功させた原則を捨て去ってしまったからだ。
米国政府は多額の税を徴収し、支出するようになり、深刻な経済衰退をもたらした。
いわゆる景気刺激策や膨大な出費を伴う医療改革、政府による民間企業への干渉によって、国の債務は積み上がった。
もちろん我々は彼らの債務の保有者だ。だから今、彼らは我々のために働いている。
(聴衆爆笑)
(英語)あなたは未来を変えられる。変えねばならない。政府の浪費に抵抗する市民運動に参加してください。
オバマが進める「大きな政府」は米国を破滅させるぜ、という主張がわかりやすく伝わってくる、ナイスCM。「積極財政か、財政再建か」で揺れる日本でも使えそうなCMですね。みんなの党とか買えばいいんじゃないでしょうか?
「大きな政府」がいいのか悪いのかは置いておくとして、一点、明らかにおかしい部分だけを指摘しておきます。
それはつまり、「
今の中国政府のほうが、米国よりもよっぽどはるかに『大きい政府』だよっ」って点。税負担はフランスに次ぐ世界2位(
過去記事)。企業に対する政府の干渉も中国のほうがよっぽど上(
過去記事)。そういう意味で、「
米国は大きな政府だから滅んだんだ m9(^Д^)プギャー」と中国が言うことは絶対にないでしょう。
というわけで、この設定を生かしたCMはむしろオバマ側が作るべきじゃないか、と。
「なぜ米国が滅んだのか?それは資本主義を、市場経済、ついでに民主主義を信じすぎたからだ。大国になっても開発独裁。これがジャスティス!公的支出を切り詰めて国を再建できるって発想がお花畑やで m9(^Д^)プギャー」
とか中国人の教授が講義するって感じでどうでしょ?
(Chinanews)
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教授というより、官僚のほうかな
官僚の授業だわ