中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年11月07日
「登校、出勤時はひどい混雑。若者だって車内でゆっくり休みたい時がある。老人はできればピーク時を避けて欲しいし、もし席を譲られなくても怒らないで欲しい。」いつもならここで中国受験戦争の凄まじさなどなどを解説するところですが、様子晩報のひそみに倣い、ちょっと経路が違う話作りをしてみます。
「譲りたくないわけじゃない!ただ時々むちゃくちゃ疲れているの。毎日真夜中まで勉強して、朝は5時に起きる。寝ている時以外、ずーと勉強、勉強、また勉
強。ちょっと俺のカバンを持ってみろよ。10~20キロはあるぞ。手ぶらでバスに乗っている老人たち。朝、運動している時、誰よりも元気そうじゃないか。
なんで席を譲らなければなんないの?」
電車の座席はほぼ埋まり、車内には立っている人がちらほらいる程度。引用文は結構有名な2chのコピペ。
私の向かい側座席の前には男性1人、女性2人のハイキング帰りらしい高齢者が立っていた。
私に背中を向けているから時たま見える横顔で判断するしかないが、60代半ばぐらいか。
彼らの目の前の座席には若者2人と50代ぐらいの女性1人が座っている。
若者は2人とも茶髪、1人はサングラスをしていた。
この人たちに気づいたのは、この高齢者組の男性が
「最近の若い者は年寄りを立たせても平気なんだから」
「ちょっと前は罪悪感からか寝たふりをしたもんだが、最近じゃ寝たフリもしないからふてぶてしい」
などと、かなり大きな声で話しているのが耳に入ってきたからだ。
どうも自分の前にいる若者に席を譲らせて女性2人を座らせたかったらしい。
ここまで嫌味っぽく言われると、まったく関係ない第三者の私だってちょっと気分が悪い。
すっかり眠気が覚めてしまった。
反対側にいる私が席を譲れば、もう1人ぐらい誰か立ってくれるだろうと思って腰を浮かせかかった瞬間、サングラスの若者が口を開いた。
「あんたたちさぁ、山は歩けるのに電車では立てないの? それっておかしくない? 遊んできたんだろ?
こっちはこれから仕事に行くところなんだよ。
だいたいさぁ、俺みたいなヤツが土曜日も働いてあんたたちの年金を作ってやってるんだって分かってる?
俺があんたみたいなジジイになったら年金なんてもらえなくて、優雅に山登りなんてやっていられないんだよ。
とにかく座りたかったらシルバーシートに行けよ」