• お問い合わせ
  • RSSを購読
  • TwitterでFollow

【出版社必見】レイアウトと読みやすさの両立!中国にあった俺的「理想の電子雑誌アプリ」

2010年11月11日

iPad発売で一気に注目を集めた電子書籍。ですが、その実情はまだまだお寒いかぎりで、読める本の数はごくごく少数です。そうした中、比較的出版点数がそろいつつあるのが雑誌分野。マガストアビューンで読んでるという方も結構いるようです。私もミーハーなので飛びついてみたのですが、正直、現状の日本の電子書籍で満足できるものはないと思います。

というのも、雑誌は大判の利点を生かして写真と文章で構成されているわけですが、紙のレイアウトをそのままiPadに載せるためには縮小する必要があり、字が小さすぎて読みにくいことこのうえなし。拡大できるといってもその手間が面倒なうえに、元のサイズに戻さないと次のページをめくれないというバカ仕様が横行していたり。

20101111_zasshi4
*日本の電子雑誌。

また、写真の上に白字で文章が書かれているようなケース(スポーツ誌とかにありがちなアレです)では、紙ですら読みづらいのにiPadではとても読めたものではないというのが本音。むしろ文字主体の本のほうが電子書籍との相性がいいのに、日本の出版社は分かってねーなーと嘆く日々でした。

で、そんな不満から「こんなふうに改良されればいいのに」と妄想を高めていたのですが、なんと!その妄想どおりの素晴らしい電子雑誌がありました!

どこに?

中国に!

20101111_jinbutusyuukann2

この感動のアプリは「南方人物週刊第220期」。
その特長は、写真部分とテキスト部分を分離させたこと。テキスト部分だけが窓のようになっており、スクロールさせることができます。雑誌ならではの写真をちりばめたレイアウトを維持しつつも、読みやすい大きさの文字で、しかも「紙幅」を気にすることなく文章量を確保で出来ます。


20101111_jinbutusyuukann4 20101111_jinbutusyuukann5


言葉だけではわかりづらいので、動画もどうぞ。



このアプリ、お試しだけなのか、第220期しかないんですよね。有料アプリでいいから最新号を出して欲しい。また、「南方人物週刊」アプリを開発した北京天智通達信息技術有限公司は他にもいろいろなアプリを手がけています。Chinese National Geography」は英語なので、中国語できない人もぜひチェックを!

なんか、電子書籍ばかりが話題になっている今年。しかし、携帯電話やiPadなどのデジタル端末での「読み物」は、電子書籍だけではなくメルマガやブログなどのウェブサイトも含まれます。今は電子書籍がもてはやされているわけですが、現状の使い勝手が悪すぎる状態が続くと、「あれ、メルマガやブログのほうがよっぽど読みやすくない?」というになってしまうかも。

日本の出版社は「外国とは違う。日本のオサレな雑誌レイアウトをデジタルで表現することは不可能(キリッ」と言っていないで、本当の読みやすさを追求して欲しいもの。アプリ製作会社も「出版社のえらい人にはどうせ使い勝手なんかわかるまい」とかタカをくくってないで研鑽を積むべし。

そうじゃないと、電子書籍制作の分野でも中国に完敗してしまうかも。

人物周刊CNG
※クリックでiTunes。無料です。


(Chinanews) Twitterアカウントはこちら
*記事についての情報や間違いなど教えて頂けると大変助かります!コメント欄か、メール(kinbricksnow●gmail.com、●を@に変えてください)でお願いします。



<過去記事>
Kinbricks Now:雑誌レイアウトそのまんま、無料の電子雑誌「中国新聞週刊」で写真も広告も楽しめる―中華iPhoneアプリ紹介

Kinbricks Now:世界一の電子書籍大国は中国なの?!デジタル読書を支える海賊版コンテンツ

Kinbricks Now:日本語・中国語混在の自作電子書籍の作り方=ブログ「Karak」のエントリーから

Kinbricks Now:「萌系日本鬼子」こと「ひのもとおにこ」ちゃんが台湾のテレビと新聞を席巻した件

Kinbricks Now:<本日の動画>中国のトランプ工場すげー 

コメント欄を開く

ページのトップへ