中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年11月12日
まずは軽い一本目。
●「日本はなぜ釣魚群島(尖閣諸島)を占領しているのか?」(10月21日、鳳凰網)武士道とか言われても……。論拠レスな電波力を遺憾なく発揮。
尖閣諸島の持つ4つの意義。
(1)領海確定の起点。
(2)周辺海域の海底資源と台湾北部を抑える戦略的意義。
(3)東シナ海に領海ラインを引く起点。
(4)二次大戦で「劣等民族である中華民族に負けた」恥辱をはらすため。米ソに負けたのであり、中国に負けたわけじゃねー!そのことを思い知らせてやるぜ。尖閣問題を日本軍国主義復活の狼煙としたい、日本武士道を再び世界に君臨させたい!こうしした日本右翼の心理的な需要は、領土的資源的な問題以上に重要視されている。
●「日本は琉球を進攻のための踏み台にしようとしている=中国専門家は『琉球独立を支持するべき』と語る」(11月10日、環球時報)うわー、おなかいっぱい!しばらく電波はいらないわー、となる素晴らしい文章です。軽くツッコミというか、感想を。
・1879年から1945年までの日本による暴力的な琉球統治は、琉球人民の反感を招いた。1945年4月、日本政府は、「カイロ宣言」「ポツダム宣言」の受諾は免れえず、不法に侵略した領土を返還しなければならないことを知っていたが、「琉球の奴隷たちが支那人を引き入れ、日本の罪をつぐなわせようとするかもしれない」ことを理由に、いわゆる「玉砕令」を下し、現地の日本軍に琉球人を虐殺させた。不完全な統計ながら26万人と南京大虐殺に次ぐ規模の死者が出たという。1972年、沖縄の統治権は米軍から日本に返還されたが、琉球人民にとっては晴天の霹靂であった。以来38年間、琉球人民の反米反日独立闘争はとどまることなく続けられている。
・一方、日本政府は琉球人民の心を慰めることなく、「賤民」としての待遇を、残酷な植民地統治を続けている。中村丈夫ら日本研究者は「国内植民地論」を提唱。経済的なデータなどから沖縄の問題を研究したが、それは日本による侵略を覆い隠すものである。1000年の独立国・琉球は1879年に日本の侵略を受けたのだ。
・「琉球革命同志会」によれば、「中国と琉球の往来は1000年以上前から続き、政治、経済、文化、思想、習慣、全て中国由来のものだ。さらにその血筋をたとれば、大部分の琉球民は福建からわたってきている。ごく一部が朝鮮半島と南洋からの移民。いわゆる三十六姓の子孫が現在、琉球の人口の大半を占めている」という。つまり琉球は我々中国人と同じ血を持つ同胞なのだ。琉球の同胞が苦しんでいる今、我々は捨て置くことができるだろうか?琉球独立闘争がこれほど活発化している今、手をさしのべないでいられるだろうか?
・さらに感動させられたのは、琉球独立闘争の主目的の一つは、中国の戦略的安全を守ることなのだ。日本政府による琉球の自衛隊強化と東シナ海での挑発は、日米同盟に頼り中国と軍的に対抗しようとする意図にほかならない。琉球はその前線基地となる。琉球の同胞たちは祖国・中国の戦略的安全のため、命をいとわずに軍国主義と戦っている。私は何人かの琉球人の友達と話した。君たちは日本人を追い出そうとするのはわかる。だが米軍基地は琉球の何十万人という人々の働き口ではないか。琉球にとって最大の金のなる木ではないか。なぜ追い出そうとするのだ。私の問いかけに彼らは憤って答えた。「唐さん、あなたは米軍基地が中国を封鎖するためのもの、中国に進攻するためのものだと知らないのですか?私たちの土地から祖国・中国が攻撃されるなどという事態をあなたは認められるとでも?餓死してでもいい。米国が中国を敵としなくならないかぎり、奴らを琉球に居させるものですか。」答えを聞いて私の目からは涙があふれた。もし中国社会が琉球独立を自国の重要問題として考えなければ、われわれは琉球の同胞に合わせる顔がないだろう。