中国語には「早恋」という言葉があります。意味は
「幼い恋愛」。基本的に否定的な意味で使われます。
以前の中国ならば、大学生同士の恋愛も御法度。ばれれば、分かれさせられたり、成績評価に影響したり、奨励金をもらえなくなったりとさまざまなペナルティがありました。今も大学生同士の恋愛に批判的な人も少なくないようですが、ま、
現実的には彼氏彼女がいる人が相当数のようです。

恋愛成就 / amika_sanというわけで、今、
「早恋」といえば高校生同士の恋愛を指すわけですが、なにせ「科挙の国」中国の厳しい競争に挑む受験戦士たち。教師も保護者も妨害に全力をあげています。というわけで、今回は日本じゃ考えられない「恋愛妨害」についてご紹介します。
2010年11月21日付済南時報の記事「高校生が女子同級生に『恋愛メモ』渡し=学校側は自主退学を要請」を参照しました。
2010年11月、山東省済南市の歴城一中の高校一年生・小亮くん(仮名)は学校から自主退学するよう迫られていた。登校禁止処分はもう半月も続いており、ちゃんと勉強できない状態に小亮くんもその両親も焦っていたという。
なぜこんなことになったのか。11月4日、小亮くんが同級生の彼女に送った「恋のメモ」が、担任教師にばれたことが原因だという。以前には「きかん気で、落ち着きがない」としかられていた小亮くん。お母さんは「子どもの規律面を改善します。できなければ自主退学させます」との誓約書を書かされていたとか。加えて、「恋愛メモ」が発覚したということで、自主退学という人生の一大事を迫られることとなった。
小亮くんは「もうあの子とは付き合いません」と宣言。一刻も早く学校に戻りたいと願っている。お母さんも自主退学すれば、息子の人生が変わってしまうと学校に再考を求めている。しかし、同校の陳校長は「歴城一中の校風は厳格です」と処分を貫く方針だ。小亮くんと彼女はメモで互いを「夫」「妻」と呼んでいるなど、とても見過ごすことはできなかったのだとか。同校生徒の多くは寮に住んでいる。もし「不正常」な男女関係を許せば、学校の風紀が乱れてしまうと強調した。
高校1年生なんて、まだ中学生に毛の生えたようなもの。中国は9月から新年度なので、高校に入学したばかりです。「恋愛メモ」なんてカワイイもんだと思うのですが、学校側は絶対に許せないようで。
もっとも
先生の目を盗んで、イチャイチャするのは結構誰でもやっていること。小亮くんは目を付けられていたか、見せしめなのかも。ある日本語が使える中国高校生ツイ民は「
毎日教室でキスするリア充どもめ、バクハツしろ!!」と怒りをあらわにしていました。
こういう問題では、若人の実態が先に進み、学校や社会が後から現状を追認するもの。数年後には高校生の恋愛ももう「早恋」とは呼ばれなくなっているかもしれません。
(執筆者:Chinanews)
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