中国は電子政府先進国ですよ!!!
少なくとも、日本よりはよっぽどやる気があるというか。日本では、電子納税こそ少しは普及した気がしますが、あとは惨憺たる状況。電子パスポート申請もぽしゃったし、何事も遅々として進まない。
一方、
中国はトップが決断すればすべてが動き出すお国柄。「電子行政システムを導入した」となれば、官僚にとっては立派な業績となるわけで。というわけで、気づいたらいろいろなものがオンライン化されています。
留学中にびっくりしたのは、天津市出入境検査局の長期滞在ビザ申請受付システムのオンライン化。結局、紙の書類を出しに行かなければならないのですが、申請に行く日の予約をネットでしなければいけなくなったのです。
で、韓国人留学生が「ケンチャナヨ精神」を発露して締め切り最終日に殺到。
*ケンチャナヨ:韓国語で、「気にするな」、「大丈夫」、「いい加減」といったニュアンスの言葉。日本においては形容詞的にも名詞的にも使われるカタカナ語。アジア圏でよく耳にする「No problem!」と似たような感覚か(はてなキーワードより)。
サーバーダウン。
書類はそろったけど予約がとれない!
今日、提出しないと違法滞在になっちゃうよ?
じゃ、韓国に帰国しないとダメ?
お金ないよ。
泣き出す女子留学生。
何とかしてカワイイ留学生たちを助けたい!
親切心から、憤怒の形相で「サイト開け~サイト開け~」とF5連打する中国人事務職員。
いやみんながF5アタックしているからサーバ落ちたんだって!!*ブラウザでサイト閲覧中に「F5」キーを押すと、サイト表示が更新される。複数のコンピューターから「F5」請求が殺到すると、サーバが負荷に耐えられず、ダウンすることもある(参考サイト)。
ってなことが。他にも
中国人がパスポート取得にでかけたら、サーバがダウンしていたので業務完全停止。ヒマだねと雑談にふける職員。怒りみなぎる群衆。
とか、
今日は外国語試験の申込日!1年間の成果を見せるぞ!まずは申し込みサイトを開いて……って開かねぇ!開けー(F5)、開けー(F5)……(数時間後)……開いた!おや、なにか通知が書いてある。「受付人数が定員に達したので募集は締め切ります。」……おらの一年間の勉学が無駄にぃぃぃーーー。
とか。ビバ!電子政府先進国。
で、ありえないぐらい前置きが長くなったのですが、今回、ご紹介するのは広東省公安庁が「チャット110番」を設立したというお話。12月3日付南方都市報を参照しました。
12月1日より、中国最大手チャットサービス・QQにID「800000110」を開設。警察と市民の交流に役立てるのだとか。残念ながら「強盗なう」「パトカー出動なう」というように110番電話のかわりはできないようですが、電話よりも気軽に質問できるのはすばらしい。
*広東省公安庁の新浪微博アカウント。
今年2月には中国版ツイッター・新浪微博にも専用アカウントを開設しているとのこと。のぞくとネット民とぼちぼち会話しているようで。簡単な質問や意見交換、さらにはリツイートを通じた情報共有などなかなかおもろい。
中国の電子政府の取り組み。いろいろ失敗ややりすぎもありますが、ともかくアグレッシブなのは素直にうらやましいなと思ったり。最終的に電子政府化することは間違いないのでしょうから、日本も中国を見習ってもっと本気で取り組もうぜー。
(執筆者:Chinanews)
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