中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
最後の方になってやっと英題の意味が分かってくる。後半は見ていてアメリカ映画の「ダイハード 3(Die Hard with a Vengeance)」<1995年>を思い出したが、もしかしてアイデアをいただいている?たぶんそうだろう。でも、本家のスリリングな展開には足元にも及ばないが。
ラストのクライマックスシーンは舞台がバンコクのど真ん中、サヤームのショッピング・センターMBK(マーブン・クローン・センター/伊勢丹)の真ん前での銃撃戦だが、これは実際にロケしていると思われる。これってすごいことで、日本でいえば東京・新宿の伊勢丹前の通りを封鎖して映画のロケを行っているのと同じことだ。さすが映画ロケ大国(タイは、外国映画のロケでかなり外貨を稼いでいる)のタイだ。日本では絶対に許可が下りない。
英題は「102バンコク強奪」、原題は「102バンコク(の電気)を消して強奪する」という意味。タイトルに付いている「102」が何を指すのか、最後まで分からなかった。監督のタニット・チッタヌクーンは「バーンラチャン(Bangrajan)」<2000 年>、「ラスト・ウォリアー(Legend of the War Lord)」<2002年>、「セマ・ザ・ウォリアー(Sema The Worrior of Ayodhaya)」<2003年>、「アート・オブ・デビル(Art of the Devil)」<2004年>、「アンダマン・ガール(Andaman Girl)」<2005年>、「ゴースト・イン・ロウ(Ghost-in-Law)」<2008年>、「サームチュック(Sam Chuk)」<2009年>などの作品があり、日本でも何作品かがDVD化されている。この人、大傑作はないものの駄作もなく、コンスタントに平均点以上の作品を作っているという感じがする。