中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年12月12日
外交部「いかなる国のノーベル平和賞を利用した中国への内政干渉に断固反対」(2010/12/11 新華網)
記者「12月10日、ノルウェーノーベル賞委員会がオスロで今年度のノーベル平和賞授与式を開いたが、これについて中国はどう評価するか」
姜瑜「我々はいかなる国家も、いかなる人もノーベル平和賞を利用して中国の内政に干渉したり、中国の司法主権を侵す行為に断固反対する。この正義の主張は世界100以上の国家と重要な国家組織の理解と支持を得ている。
事実が証明するように、ノルウェーノーベル賞委員会の決定は世界の大多数の人、特に発展途上国の願いをを代表できていない。偏見とデマは成り立たず、冷戦思考は支持を得られない。
今回の政治的な茶番で、中国人民が中国の特色ある社会主義の道を歩むという決心と自信は少しも揺らぐことなく、一部の者の企みは失敗するだろう」
「今年は受賞しそうだ」との情報(出所不明)をキャッチした中国が、ノルウェーに圧力をかけまくった結果がこれですから、甘んじて受け入れなければいけません。
中国が劉暁波を釈放すれば、どう言いつくろってもネットで「外圧に屈した」と叩かれるように、ノルウェーも中国の圧力に屈する事は出来ないのです。
ノーベル賞委員長、外相にも警告 中国、劉氏平和賞阻止狙う
【オスロ共同】11日付インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙によると、ノルウェー・ノーベル賞委員会のヤーグラン委員長(同国元首相)は10日、一部メディアとのインタビューで、ヤーグラン氏とストーレ同国外相は中国の「最高位の当局者」から今秋数回、中国の民主活動家、劉暁波氏にノーベル平和賞を贈らないよう警告を受けていたと述べた。
署名論評「公正な道理は人心にある」(2010/12/11 新華網)
12月10日。ノルウェーノーベル委員会はオスロで「欠席」授賞式という茶番をやり、いわゆる「平和賞」を国家転覆扇動罪で服役中の劉暁波に授与した。この活動は 正真正銘の茶番となった。
ノーベル賞委員会が選んだ劉暁波は20数年前に中国人は肉体的にも精神的にも無能だと喚き、「香港は100年植民地になって今がある。中国はアレだけ大きいのだから、300年植民地になれば今の香港のようになるだろう。300年で足りるかどうかは私も疑わしい」との認識だった。
彼は以前からネットで扇情的な文章を発表し、署名方式で他人を組織、勧誘し、中国の国家主権と社会制度の転覆を扇動した。2009年、その行為が中華人民共和国刑法105条に抵触したため判決を受け服役している。
今年のノーベル平和賞がこのような人間に与えられたが、中国人民の反応は推しやすい。『環球時報』の10月18日調査では、77.1%が劉暁波がどのような人か知らず、75%近くがノーベル委員会を「中国に圧力をかけ、中国に西側の政治体制を受け入れさせようとしている」と認識している。この結果は西側の一部の人たちにとって予想外だったと言える。
彼らが予想外だったのは、今年の賞を劉暁波に授与した理由に彼らの「普遍的価値観」があるが、彼らの言う「普遍的価値観」とは「普遍的」な認識の無いものだ。
国際社会の一部有識者が委員会の決定を非難している。全世界で50以上の国家と100以上のメディア、ノルウェーのメディアも含めて異論を提起している。これはペテンやデマが人々の目を覆い隠す事は出来ないと説明しているのだ。
さらに彼らが予想外だったのは、罠にかけ、騙し、脅したにも関わらず、世界中で更に100以上の国家と重要な国際組織が中国の立場を支持したことだ。これは世界の大多数を占める。授賞式に対して、ノルウェーに常駐機構を置く20以上の国家が出席を拒否し、出席した国家と機構も下級職員を出席させ、空前の記録を作り出した。これはノーベル委員会の偏見や、いわゆる「普遍的価値観」が自壊したと言える。
なぜ予想外の出来事がこれほど起ったのか。ノーベル委員会の数人とその後ろにいる支持者は反芻するべきではないだろうか。
ノーベル氏が100余年前に残した遺訓では、彼の財産を「民族友好、各国友好の促進に使い、軍縮や、平和会議の開催に努力した人」に授与することを期待していた。
21年前、ノーベル平和賞は中国の民族分裂分子であるダライに授与され、中国を分裂させ西側の道を歩ませようと夢見た。2010年の今日、ノーベル委員会はまだ白痴が夢を見ており、世界にこの委員会は20年以上も夢から覚めないと嘆かせるだけとなっている。(後略)
「欠席」の授賞式はお笑いになった(2010/12/11 中国青年報)
ノーベル賞:劉暁波氏、平和賞授賞式 「敵も憎しみもない」--劉氏文書要旨(2010/12/11 毎日新聞)
憎しみで人間の知性や良心を腐敗させることはできない。敵意は社会の寛容と人間性を封じ、自由と民主主義への道筋を妨げる。改革・開放は階級闘争という毛沢東時代の指針を捨て、経済発展と社会調和を目指すものだった。
中国が民主化してもっとつきあいやすい国になるのは相当先の事なのだろう