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シリントーン環境研究所のセリ・スパラティット主任研究員は、もしこのまま対策が取られないと、バンコク都心と郊外の大部分が冠水し、70万人に被害が出ると警告しました。冠水が予想される地域は、クロントイ区、ドンムアン区、ラップラオ区で、日本人の多く居住する地域も含まれています。
海外で同様に冠水の危険性があると予測されている都市には上海やホーチミン、ダッカなどが挙げられています。またその要因としては、降雨の5%増加や1年あたり4mmに及ぶ地盤沈下。増加する北部からの水流の増加、そして1年当り1.3cmと予測される海面上昇。
セリ氏によると、その場合の被害額は1,500億バーツ(約4200億円)に上ると見られ、多くの家屋で1階部分をボートの格納庫として利用しなければならなくなるのだそうです。現政府による洪水対策の遅れを見ていると、被害が現実になる可能性もそう低く無いのかもしれません。