海外勢のインドネシア株売り
非常に好調な経済状況が続くインドネシア。もちろんインドネシア株価もいまだにジワジワと上を目指し、上昇を続けているのだが、海外勢の売りが入りました。ニュース記事にあるように年末が迫った利益確定売りだと思います。更に海外勢のインドネシア株売りは「割高な株価水準も一因」「米国の景気回復の遅れ」も指摘されています。
それもその通りだと思いますが、株価や為替に関しては、後からでも上昇・下落の原因を説明できる世界です。要するに幾らでもファクターを探し出してきて、それをもっともらしく説明するのが証券会社や金融関連にお勤めの方々の役目なので、そんな表面的なことを鵜呑みにすると、現代は確実に市場の餌食になります。
相場を張る人間は、その裏に何が隠されているか、意図されているかと自身で判断した方が、損失出した場合でも納得もいくし、同じ損失でも小さな被害で済むのが常。
その証拠に、証券会社に大儲けさせてもらえるのは既得権益を所有の人や富豪のみで、一般人ではほとんど見当たらないこと、厳しいと言いながらも何故か証券会社や金融機関は潰れずに生き残っているところが少なくないということからもお分かりの方が多い筈です。
今回、海外勢の売りで下落したインドネシア株ですが、個人的に裏読みする部分では、アジア株の大半が下落したことが気になっています。世界的な金融緩和で一部は金がジャブジャブと言われている金融機関ですが、欧米の金融機関とヘッジファンドは、今回インドネシア株とアジア株で実験したのではないかと個人的には疑ってかかっています。
インドネシア株
*当記事はブログ「インドネシア情報局」の許可を得て転載したものです。
来年も何事もないようにインドネシア株とその経済は堅調な可能性もあると思いますが、2011年か2012年にはいよいよ一度正念場がやってくると思います。インドネシア経済云々というよりも、世界経済の影響を受けるでしょう。
ドルがいつまでもつのか、日本の財政はどうなるのか、痛めつけられているユーロ、そして粉飾で誤魔化していると考えられる中国バブルの影響。それら問題の一つでもどこかで表面化した際に、投機筋の逃げ足は速いので、新興国は再び酷い目に会う可能性が高まっているという警戒も必要になるのではと考えています。
東南アジア株式=大半が下落、海外勢がインドネシア株売り(ロイター 2010年12月15日)
15日の東南アジア株式市場の株価は、ジャカルタ市場が銀行株主導で2週間ぶりの安値に下落したほか、他の大半の市場が値下がりした。米連邦準備制度理事会(FRB)が14日、連邦公開市場委員会(FOMC)後に出した声明で、米景気回復の弱さが浮き彫りになったことが株価に響いた。
米国債10年の利回りも上昇。どこまで誤魔化せるか、どこまでもつかの状況になってきました。もちろんしばらくはあの手この手でもたせるでしょう。
尖閣問題や北朝鮮と韓国の砲撃事件により、日米韓の軍事的な協調路線は米国の思惑通りの体制になりました。中国一ヶ国なら現在の米国の脅威でもないかもしれませんが、米国が一番恐れたのは「日中韓」がメインになる、いつでも肝心な時に焦点が定まらない鳩山氏が提唱していた東アジア共同体構想だった可能性も大です。
米国も背後で様々な勢力の暗闘も続いているでしょうから一概には言い切れませんが、戦争経済(ウォーエイコノミー)で景気を浮揚させようと企んでいる権力者がいることは間違いないのでしょう。
そして、ゴールド。一度下落しててから、更なる上昇を目指すのでしょうか?インドネシア情報局は経済通ではない個人が好き勝手に綴っている単なる日記です。今回伝えたかったのは、予測の当たり外れはさておいても、今の時代、個々の「眼力」を育てることは本当に大事ということです。
眼力 (CD付)著者:斎藤 一人
サンマーク出版(2010-06-21)
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クチコミを見るそんな意味では、この本、とっても楽しく勉強出来ます。
*当記事はブログ「インドネシア情報局」の許可を得て転載したものです。