中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年12月18日
<1章>
中国の1980年代生まれ世代「80後」。今後の中国社会を担っていくことになる彼らだが、その姿をより深く理解してみよう。体当たりで取材をしなくてはならぬ…ので、中国の婚活サイトに自分で登録してみることにした。
そしたら、「日本に行きたいです!!!」とやけにヤル気満々の福建省の地方都市出身の危なそうな女の子からメールが来て、その後もいろいろとえらいことになる。
<2章>
過去の中国恋愛映画をダラダラ見ながら、20世紀を通じた中国人の恋愛史の変遷を思い切りゆるくたどる。ゆるいくせにそれなりに真面目に見えてきてしまう、中華人民共和国史。
<3章>
2章の内容から、中国における恋愛その他日常生活における価値観の変化のターニングポイントとなった世代が見えてきた。それは1960年代生まれの「60後」――天安門世代である。
彼らについてより深く知るため、例によって中国のホームドラマの『中国式離婚』と『知らない男と話をするな』を見ながらゆるく考える。
<4章>
ドラマと映画と婚活サイトだけではまだ薄い。『百度知道』の恋愛相談から、もっとアレな事例とか世相がわかる話を探してみよう。
…で、探してみたら、軍人にストーカーされて、携帯を着拒否しても軍用電話が掛かってくる女性とか、彼女が金持ちの愛人でムカつくから、エロ写真公開してやると息巻くダメ男とか、ヘンな話がぼろぼろ出てきてヤバい。中国人民かなりヤバい。
<5章>
まだ、リアルが足りない。ここはやはり、中国人と恋愛してみるべきだが……。1章の結果、それは俺にはハードルが高いことがわかった。なので、中国の婚活サイトにネカマで登録。(婚活サイトには、ナンパ目的で登録している男がけっこういる)かわいい日本人留学生の女の子のフリをして、中国のネットナンパ野郎どもを釣ることにした。
時はあたかも、尖閣問題がホットな時期。中国全土で反日感情が盛り上がるなか、ナンパ男たちは日本人にどう向き合い、そう恋愛するのだろうか…。
結果。「素人女子大生ナンパ物」のDVDのお姉さんを顔写真にしたところ、ありえないくらい爆釣。ご交際申し込みメールが1時間に50通とか来る。そして、なかには中国政府の官僚からのメールがあった。
尖閣問題の陰で、ネカマによって繰り広げられる電脳空間上の熾烈な情報戦。その先に見えてきたものとは……。