中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年12月20日
4.『ラーヴァン』
今年の東京映画祭で観た作品がランクイン。鬱というより暗い。明るく希望が持てるシーンがほとんどない。暴力と監禁シーンのオンパレードをずっと見せられるつらい2時間だった。
5.『神に誓って(Khuda Kay Liye)』
911テロにまつわるパキスタン兄弟の話。弟は過激イスラム主義に走り、兄はテロの容疑者として不当な扱いを受け、いとこの女性は僻地の村で強制的な結婚という軟禁状態にされる。
よくできた映画ではあるが、兄が精神障害となってしまうラストなど鬱になる。しかし、ラストで回復の兆しや登場人物たちに明るい未来がありそうな予感をさせるのが救いである。
番外:女性不振に陥る映画第一位 『三日月』
シュリディヴィとカマラ・ハッサンの名作。事故により記憶喪失・幼児化した女性を売春宿から助け出した男性教師は、彼女を献身的に面倒をみて、それがいつ しか愛情に変わっていく。しかし記憶の戻った彼女は「あんた誰?」的な汚いものを見るかのような冷たい視線を男性に浴びせ、家族と共に帰ってしまう。一人 ぽつねんと取り残された男性。THE END。
もうね、カマラ・ハッサンが気の毒というか、こんな救われないラストでいいのかと。観ているこちらの方も唖然としたある種衝撃のラストだった。
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インド映画は歌って踊って面白おかしくハッピーエンドというイメージが強く、それはあながち間違ってもいないのだが、探せばヘビーな作品も結構多い。心構えができていない分、見る側のショックも大きい。
<前編>
【インド映画評】観れば気分はどん底に?!ダウナー映画特集―鬱になるインド映画<1>