くず鉄売れてよかったねくず鉄ばかり出てくるのは大躍進以来の伝統。ホント、まともに鉄も作れない国です。
釣魚島帰属の鉄証20日に北京で競売中国人以外参加禁止(2010/12/19 中国日報網)
中国が大好きな「鉄証」(鉄の証拠)が競売に出ます。中国が清代に魚釣島を発見した、と書かれているのが今回出品される『海国記』。

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新華網の報道。
山西省の散逸文書研究家彭令さんが、2005年に南京の骨董市でお買い上げになった清代の作家、銭泳が手書きした『記事珠』であります。
*当記事はブログ「中国という隣人」の許可を得て転載したものです。
これは同じく清代の文学者である沈復の名著とされる『浮生六記』の散逸した2巻のうちで、5巻の「中山記暦」を書き写したものでした。それが南京の骨董市で見つかる偶然。そこには沈復が琉球使節団に同行した時の記録である、『海国記』も含まれております。
確かこの彭令さんは、日本からオファーがかかったと寝言をおっしゃっていました。
「釣魚島は中国領」に鉄証日本人が1000万元で購入希望(2010/06/22 金羊網)
中国はわざとなのかそれとも区別が付いていないのか、発見と先占を混同しているようです。
この文献で確認できるのは、沈復が琉球へ行く途中の「発見」であり、沈復が島へ降りて国旗を刺したり、帰国後上奏して清に編入するよう求めたわけでもなく、日記に「あ、釣魚台だ」と書かれているに過ぎません。
当然「私は華夏の子孫だ。1億元詰まれても売るつもりはない」と見栄を張る価値はないですし、日本人からみて価値のない物に1000万元も積むことは考え られません。そもそも、別ソースだと600万元(当時のレートで1億円だと思いますが)ともあり、金額からオファーから全てフカシの模様。
「日本人の申し出を拒絶してやった」は、中国人には受けそうな対応ですけどね。
その「鉄証」を、ある全国政協委員が教科書で扱うよう指導者クラスに書簡で要請したり、清華大学の古典文献が専門の教授が温家宝に同じ理由で書簡を送った りと、余計な動きをしてます。政協委員は結構空気を読まずに余計な動きをしたがる人間がいるのですが、誰かの引きがあるのでしょうか。
さて、南京で掘り出し物を見つけたものの、彭令さんが持ちきれなくなったか意外といいカネになると気付いたか、オークションにかけられることになった『海国記』。
12月20日に芸術品慈善オークションに出品され、「利益の大部分」は競売を持ちかけた慈善団体を通じて寄付されるとのこと。やっとプラスの情報が出てきました。
釣魚島帰属の鉄証『浮生六記』一部1325万元で落札(2010/12/20 中国広播網)
本日午前から行われた競売では、15分にもわたる熱戦の末、何と1325万元でお買い上げ。これには収集家協会の秦傑さんも「いや、想像を超えてた。非常に満足してるよ」とお喜びのご様子。
しかし、ブンむくれなのは出品した彭令さん。
満足しているとはいえない。私はこの資料的価値はこんなものでは表せないと思っている。これは国を挙げて宣伝し、みなが関心を持つべきものだ。これは国宝であり、今のような価値ではないはずだ。もちろん私は落札者を祝福する。
カネかー!いくらで買ったんだてめえ!と叫んでも答えは返ってきませんが、なぜか寄付の相手は湖南省長沙市にある毛沢東文学院も含まれるとか。
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*当記事はブログ「中国という隣人」の許可を得て転載したものです。
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