中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年12月22日
実際のところインドネシアはコモディティ価格の上昇でインフレ懸念が強くなってきている。 何度も綴ってきたように来年の食品価格は注意が必要だ。
デフレ生活に慣れてしまう日本滞在後、インドネシアのスーパーマーケットで買い物をしても、決して「安い、お徳」とは思えない状況に多々出くわす。
お金は増殖しようとする本能を持つので、インドネシアが利上げを行えば、好景気で更に国債も格付けが上昇しているので、海外資本が更に流れ込んできて、今より一段と大きなバブルを形成するに違いない。
インドネシアの金融村も随分とお金がジャブジャブ状態となっているようで、ここぞとばかりに「お金、借りませんか? 今なら低金利でお徳です」という謳い文句だらけになっています。
少々お金を持ち始めた層は「マイホーム」の購入を検討するだろうし、貧困層から抜け出しかけている人々には、手が届きやすい値段の「バイク」購入にも繋がる。
庶民が比較的手を出しやすいビジネスには、レストラン(商業ビル内ではなく、屋台的なもの)が存在するのだが、ジャカルタ郊外でも店は増加の一途を辿り、 飽和状態とも思える地区が見受けられる。モール等、商業ビル内のレストランの生存競争もかなり過酷な状況となっており、消費者には選択が増えてよいのだ が、明暗がはっきりし始めている場所も出てきているようだ。
金利が低いことで借り入れもしやすく、それが内需を刺激し拡大していることをよく実感できるような有様である。しばしこの様な状況は続くと予想されるが、この世の春は永遠には続かない。
日本が過去に経験した繁栄の時代が今インドネシアに訪れているとみるべきか。2012年までに一度、世界の情勢の影響を受け混乱し、それでもその後の回復が以外と早いのもインドネシアかもしれません。