中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2010年12月26日
問題が発覚したのは、ニセモノ作り暴露などの社会派ドキュメンタリーで知られる中国中央電視台(CCTV)の番組「焦点訪談」。大小100社が集まる中国のワイン産地・河北省秦皇島市昌黎県ですが、実はニセワイン作りでも盛り上がっているのだとか。
本物のワイン20%に水80%を足すという薄めたワインから、アルコールと水を色素と香料でごまかす豪快なニセモノまで、各社ニセワイン作りに精を出しているとのこと。ニセワイン作りが盛り上がったあまり、添加用アルコールや色素、香料を売るメーカーまで盛り上がっているというすごさ。ニセワイン作りの関連メーカーがいかにして集積されていくか、経済学の教科書にでも乗りそうな感じじゃないか、と。
中国のニセ酒は有名で、白酒(パイチュー)、ビール、ウィスキーとなんでもござれ。ニセワインはあまり聞かないネタだったと思うのですが、それだけワイン人気が一般化したということでしょうか。昌黎県のニセワインは「混ぜ物、またはワインじゃないものをワインと言い張っていた」という意味でニセワインですが、もっとシンプルに「高級ブランド」の海賊版もごろごろしています。軽くググってみると、25日付青島新聞網に「12種の香料を混ぜ合わせたニセブランドワイン=4000箱を押収」という記事が。
*画像は青島新聞網の報道。ニセ酒製造拠点。
高級酒の偽造の場合、最大のポイントは瓶と包装の偽造。というわけで空き瓶を引き取ってくれる業者があるそうで。中国でお酒を飲んだ場合、瓶は捨てないようにしましょう(笑)。もっとも笑い事ではないのは、あまりにもひどいニセ酒を飲むと体を壊したり、ひどい時には死んでしまうことも。私もニセ酒飲んだことありますが、あまりにもひどい味だったのですぐにはき出しました。いや、できのいいニセ酒の場合は飲んでも気づいていないだけなのかもしれないですけど……。