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2010年12月27日
で、このiPhoneブームの中で、笑えるあきれた汚職事件も発覚。12月15日、遼寧省撫順市政府はウェブサイトで「政府調達品リスト」を発表。パソコンとかどんな備品を買ったかを公表することで汚職を防ぐというシステムですね。で、そのリストに堂々と「品種:USBメモリ、機種名:アップル iPod Touch4(32GB) 7台」との文字が。
で、めざとく気がついた人がさらし、「USBメモリ代わりにiPod Touchかよ!」「世界一高いUSBメモリだな」「オレにも一台ください」とネット民の怒りが爆発することに。撫順市財政局弁公室の李国強主任は「故意じゃなかった」「業務を理解していないスタッフの低レベルの過ちだった」と釈明(2010年12月27日付新華報業網を参照)。
政府調達品リストが公表されることを理解していなかったという意味では、確かに「低レベルの過ち」としかいいようがないですけどね。業務に精通した官僚ならば、ばれないように文書を改ざんするものですよ!今後は気をつけてください!
汚職大国・中国では、贈収賄と同時に経費の無駄遣いも深刻な問題。自分のお金ではないので、みなほいほいと高級品を買いまくり。また高い店で買ってキックバックをもらったり裏金作りにするという技もあったりします。一説には、公用車購入費と飲食費、海外出張費を合わせると年に9000億元(約10兆8000億円)が無駄に消えているとも言われています。
政府調達品リストのウェブ公開なんて透明性を高める素晴らしい取り組みだと思いますが、それで出てきたのがiPod Touch7台というしょぼい話なのがなんとも。やっぱりもっと豪快に金を使っている人はしっぽをつかまれないようにしているんでしょうね。