『カワオ・アット・バーン・プレーン / Kawao At Bangpleng』
1994年制作 日本未公開
「未知との遭遇」風、宇宙人SFものスティーブン・スティルバーグ監督の大ヒット作品「未知との遭遇(Close Encounters of the Third Kind)」<アメリカ/1977年>を思い起こさせるような、宇宙人&宇宙船SFもの。タイ映画はSFという分野の作品がとても少ないのだが、その中の宇宙人ものなのでかなり貴重な作品といえる。
物語はローイクラトン(タイのお祭りで、日本の燈籠流しのような行事)の夜に始まる。舞台は40年以上前のバーンプレーン村で、家族愛を描いた作品となっている。
ハリウッドのように特撮を楽しませてくれるわけではないのだが、「へえ、これがタイ映画の宇宙人ものかあ」と思って見るとそれなりに見ることができる。ストーリーもどうしてそうなるの?というところが多々あるのだが、「宇宙大作戦(スター・トレック)」のミスター・スポックの親戚みたいな子供たちが出てきたりして興味深い。
2003年には、同作がチャンネル3でテレビドラマ化されている。その作品には、有名になる前の「チョコレート・ファイター(Chocolate)」<2008年>のチーチャー(ジージャー)がチョイ役で出演している。原題は「バーン・プレーン村のカッコウ」。村名の「バーン・プレーン」とは、「か細い歌」という意味か?
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2011-02-23)
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