アップルの時価総額が3000億ドル(約24兆6000億円)突破だそうですよ!
エクソンモービルに続く世界第2位の企業となったそうで。

PHOTOS: Apple iPhone 3GS ads are popping up all over China / weirdchinaいやー、もうひとえに私が貢いだおかげじゃないかな、と。
iPhoneに加えてiPadまで買っちゃいましたもん。
「iPadよりノートPCのほうが役に立つでしょ」
「両方買うなんてどれだけリンゴ信者なんだ、君は」と罵られる日々を送っておりますが、
iPad最高ですよ。仕事に使う気にはなりませんが、パソコンの前に座りたくないけどウェブをちょろっとチェックしたい時、ジップロックに入れてお風呂に持ち込みツイッター、喫煙所でメール返信など大活躍であります。電子書籍?なにそれ食べられるの?メルマガだったら読んでもいいかな……。
と、私の中で大流行しているiOS製品ですが、隣国・中国でも大人気です。で、
ちょっと面白いiPhone4のCMがありましたのでご紹介。
◆お馬鹿広告とそのメッセージ
おおぼけ関羽とずっこける兵士たちの図!
兵士たちのずっこけかたはもう一工夫あってもよかったような気がしますが、これはこれで笑わせていただきました(笑)。
格好良く木馬に乗る関羽様の上には
英雄無用武之速? 英雄には武を用いるスピードはいらないのか?
好終端配好速度! 良いデバイスにはスピードが必要だ!
の文字が。この意味をちょろっと解説すると、iPhone4をとりまく中国でのカオスな状況がご理解頂けるかと。
◆iPhone4混沌戦線とチャイナユニコムの涙
日本ではソフトバンクが独占契約しているiPhoneですが、中国では当初、携帯会社2位のチャイナユニコム(中国聯合通信)のみが販売。契約獲得後、チャイナユニコムはいたるところにiPhoneのポスターを貼り、テレビCMを打ちという
大々的な宣伝戦に打って出ました。
が、中国版iPhone3GSは無線LAN使用不可という劣化版であり、かつアーリーアダプター層は輸入版を買っていたという状況から、期待したほどは売れませんでした(
劣化3GSの在庫がいまだに20万台あるとの噂も。詳しくは過去記事参照)。
そんな状況を一転させたのがiPhone4。今度は無線LANもバッチシ使え予約時点からバカ売れに。「あほみたいな宣伝費を注ぎ込んだかいがあった……。3GSの負け分を取り戻すぞー」と涙するチャイナユニコムのえらい人
(想像です)。と思いきや、またもやトラブルがっ!
なんと
ビジネスパートナー・アップル社が「iPhone4、アップルストアでも売るよー。SIMロックなしね。チャイナユニコムさんじゃなくて、中国ナンバーワンキャリアのチャイナモバイル(中国移動)さんの回線も使えますよ♪」と奇襲攻撃(
過去記事「「アップルほどつきあいにくい会社はない」=iPhone4の予約絶好調でも代理販売店がブルーな理由―中国」)。2年契約で割引される分、チャイナユニコムで買う方が安いのですが、「2年も縛られたくない!」「ドコモ……じゃなくてチャイナモバイルの回線がいい」という人も多く、アップルストアは入荷が追いつかないほどの売れ行き。
で、「チャイナユニコムでiPhone4を買って、チャイナモバイルのSIMカードを使う。余ったチャイナユニコムのSIMカードは他の人に売却」などというユーザーまで登場したため、チャイナユニコムは「うちのSIMカードを取り外したiPhone4は遠隔操作で使えなくする」などという力技まで使う始末。
そしてアップルはさらに追い打ち(笑)。昨年12月13日に方正世紀、長虹佳華、佳傑の3社と代理店契約を締結。
アップルストア以外でもSIMフリー版iPhoneが大々的に販売されることが決まりました。供給不足のためまだ3社での販売は始まっていないようですが、時間の問題です。
◆アップルのイジメ、その真意とは?
こうした状況を踏まえると、ようやく「良いデバイスにはスピードが必要だ!」というCMのキャッチコピーが理解できます(笑)。つまり、
「iPhone4だけじゃダメなんだよ!チャイナユニコムの回線品質が大事なんですよ!みんな、うちのiPhone4を買ってね。SIMフリー版はダメっ!」という熱いメッセージなのでした。まあ膨大な宣伝費をぶっ込んだ揚げ句、おいしいところだけかっさらわれてしまうのは我慢ならないのでしょう。
気になるのはなぜアップルがチャイナユニコムをいじめているのかという点。ジョブスへのお中元・お歳暮を忘れたという可能性も否定はできませんが、
ナンバーワンキャリアであるチャイナモバイルのユーザーにもiPhoneを売りたいためでしょう。とか言っていると、チャイナモバイルがこっそりiPhone4を販売していたというニュースがありました(
比特網、2010年1月5日)。チャイナユニコムの中の人は大激怒でしょうね。
まあアップルの立場になって考えれば、今以上に販売台数を増やすためには複数キャリアへの端末提供は不可欠ですもんね。いじめが過ぎるような気もしますが、当然の戦略と言えるかと。となると、気になるのは日本での展開。国産Android端末もそろってきたなか、ドコモユーザーにiPhoneを売りつけたいと考えるのは道理ですよね。
やはり次世代iPhoneは噂通り、日本でもSIMフリー版発売となるのかもしれません。
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<過去記事>
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