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革命戦士たちが眠る地=八宝山革命公墓に行ってきた―中国コラム

2011年01月06日

そうだったのか!八宝山

年末年始は北京におりまして、マイナス10度の世界を久々に味わってきました。ここ数年、仕事で中国に行く機会は何度もあったものの、自腹を切って中国へ行くするのは6年ぶり。

仕事だと、会社とホテルの往復に会社の出してくれる車かタクシーを移動に使いますから、ぶらぶらアテもなく(アテはありますが)歩くのも久しぶり。ついつい東単から長安街を西へ西へと1日かけて行軍してしまいました。一直線に道が続いているのって、日本ではなかなかないですからね。何キロあるのかな。15キロくらい?よく歩いたものです。

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写真は八宝山。百度百科掲載。

しかし、お目当ての八宝山にたどり着いたものの、時刻は午後4時を過ぎており、門番に「4時までです」とそっけなく告げられそのままUターン。午前9時に東単を出発したのに、寄り道しすぎました。新華門から内部を撮ろうとしたら「おいおいおいおいおいおい」とその場を警備していた武装警察と公安全員に突っ込まれるし。

*当記事はブログ「中国という隣人」の許可を得て転載したものです。

日を改め、元旦に行ってまいりました。新年早々他所様の国の「偉大な革命戦士」の墓参りをするのもなかなか乙なものです。ここ数年は靖国神社だったのですが、たまにはいいでしょう。

勝手に1人で盛り上がって読み手を置き去りにしていそうなので、八宝山とは何なのかを説明しておきます。

北京市八宝山革命公墓公式サイトによると、周恩来の号令で1950年に八宝山護国寺に公墓を建設し、「北京市革命公墓」と名称変更したのが始まりだそうです。「抗日戦争」とかで烈士が大量生産されたからなのでしょう。30年代の烈士さんも鎮座しておられました。

まず、中央にある骨壷の安置所に入ろうとしたところ「遺族じゃないでしょ」と2秒で追い返されました。仕方なく、北東にある任弼時の墓を目標に、そこまでに無数に広がる墓石をチェック。

任弼時が他に比べて別格扱いなのは、亡くなったのが同じ1950年で、完成してすぐでスペースに余裕があったからなのでしょう。なにせ、任弼時だけのスペースが独立して用意されています。

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他にも陳雲とその弟子姚依林、楊尚昆、朱徳、老舎など大物がズラリ勢ぞろい。

しかし、毛沢東さんは天安門広場で復活の儀式の最中だからいいとして、周恩来や鄧小平の墓も見当たりませんでした。2人は空か海かに散骨したと記憶していますが、空の墓か骨壷はどこかに置いてあるはず。天下がひっくり返った時に暴かれるのを避けたのでしょうか。

とか1人でブツブツ言ってると、正月早々同行してもらった北京在住の友人は早速退屈顔&若干引き気味。そりゃ政治家は毛沢東と周恩来と胡錦濤と江沢民しか知らんと言ってる一般人ですから、仕方ありませんよね。靖国神社みたいに出店が出ているわけでもありませんし、楽しい展示館があるわけでも催しがあるわけでもなし。純粋な墓地です。

なので、静かです。都会の喧騒から逃れたい時はいいかもしれません。周囲には食事できるところがありませんので、兵糧攻めにはくれぐれも注意。

お盆に当たる清明節は4月ですし、元旦から墓参りするのは極わずかでした。月命日なのでしょうか。私と同じように撮影目的の人もいましたけど。

おっと、アクセスを書いてませんでしたね。地下鉄1号線で八宝山駅を下車し、東に向かってください。上庄東街を越えるとすぐです。タクシーだと運転手が確実に知りませんので注意が必要です。

献花ですが、近くにいい感じの花屋がありません。西側に花売りや花輪を売る店がありますが、花売りが売りつける花は遠目に見ても造花。

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造花でいいのだろうか、と彭真の墓を見たら造花満開。他の墓も同じようなものでした。中国では、墓に鮮花を供えないものなのでしょうか。原色の造花を供えられても墓の中の人も困ると思うのですが。

*記事についての情報や間違いなど教えて頂けると大変助かります!コメント欄か、メール(kinbricksnow●gmail.com、●を@に変えてください)でお願いします。

*当記事はブログ「中国という隣人」の許可を得て転載したものです。



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