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2011年01月07日
『中文導報』は、この計算方法が間違っており、離婚率の計算式は「毎年の離婚件数÷現在の日本人人口×1000」(正確には「10月1日現在の日本人人口」)なので、2006年を例にとれば、統計上の離婚率は2.04にしかならないとしております。
その上で、日本の婚姻件数は73万2000組、離婚件数は25万8000組なので、同じ計算方法をとれば、日本の離婚率は35%になってしまうとしております。
更に、1年の婚姻件数と離婚件数の単純な比較で分かるのは、日中国際結婚の離婚が突出して多い訳ではないことだとして、2006年の数字で見ると、日本全体の婚姻件数と離婚件数は2.8対1(732,000対258,000)、日中国際結婚が2.5対1(13,214対5,227)で殆ど差がないと主張しております。
日中間の国際結婚というと、結婚相談所を介して結婚するケースが多く、豊かな外国生活に憧れる貧しい中国人女性と、跡取りがほしいだけの農村の日本人男性といったステレオタイプや、偽装結婚に関する報道も、しばしばなされていることなどから、どうしても、うまくいっていないものが多いのではないかというイメージがあり、離婚するものが半分近いと聞いてもそんなものかと受け入れてしまいがちになります。
国際結婚ならではの苦労というのはあるかと思いますし、偽装結婚という問題もあるのは確かですが、相手が外国人だろうが、日本人だろうが、長い結婚生活の中にはいろいろあり、うまくいくのもあれば、いかないのもあるという、考えてみれば当然のことを数字が表しているに過ぎないと考えます。
どうしても日本はアメリカ等に比べて、離婚は極めて少ないという思いこみがあり、こうした「神話」を初めから疑いもせず(実際の数字を確認もせず)に、信じていると、いろいろな誤解を生みやすくなります。
やはり先入観にとらわれず、いろいろ調べてみるのは面白く、この報道を見て、厚生労働省の統計を初めて見ましたが、平成18年の統計は、国際比較がなされており、なかなか興味深い数字が並んでおりました。
*平成18年 人口動態統計の年間推計(厚生労働省HP)より。
これによると、人口千人対のアメリカの婚姻率が7.5、離婚率が3.6、日本の婚姻率が5.8、離婚率2.04となっていて、離婚率÷結婚率×100でパーセントを出すと、アメリカが48%、日本が35%となっています。私のイメージとしては、日本より遙かに離婚率の高い韓国も、婚姻率が6.5、離婚率2.6(上記計算をすると40%)と日本と大差ない状況で、本当に日本は離婚が少ないというのは既に「神話」にすぎないと思い知らされました。
どうも日中結婚推奨のおかしな記事続いてるしね、流れに棹さされまいとの感じがしちゃうなー
中国がよくやるカウンターくさい