中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年01月08日
私も結構いい加減に中国語を訳している部分があるので、人のことはあまり言えませんが、元記事は95%以上の博物館にニセモノがあるといっているに過ぎないのを、博物館に収蔵されている化石の95%がニセモノと訳しているわけで、多少問題のある訳ではないかと考えます(追記:レコードチャイナの記事では「博物館の95%」との訳)。
ただ、実際中国の化石にニセモノが多いのは事実で、ヤフオクで、ケイチョウサウルス(「貴州竜」海生爬虫類、体長30cm位で、全身骨格が残ることで有名。サウルスという名がついているので、恐竜と思っている方も多いようですが、恐竜ではありません)や、恐竜の卵がよく出品されておりますが、かなり怪しいものがあります。
化石には補修やニセモノがつきもので、一部しか残されていないことがよくあります。その欠けたところを補って標本とするのはよくあることです。また、化石は発掘されたままでは、形がよくわからないため、クリーニングをするのが普通ですが、その過程で、あるべきものが削られてしまったりすることがよくあります(なにかあると思ってしまって「付け足す」ということも全くないわけではありません)。
米化石販売企業extinction社のウェブサイトにも化石のニセモノに関する写真付きの記載がありますので、お時間があれば訪問してみると面白いかもしれません。
こうしたことを踏まえて元記事を読むと、補修過程での専門家の技術不足などが指摘されている、極めてまっとうな記事であり、センセーショナルな見出しをつけて批判をするのはいかがなものかと思います。