中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
前原誠司外務大臣が中国に嫌われていることは、既に広く知られておりますが、彼が留任したことも気にくわないようで、「一緒になり、中国に対しより強硬な政策をとるのではないか」と懸念を表しております。
以前にも書きましたが(徐敦信前駐日大使インタビュー)、中国における民主党政権の対中国外交は、2009年9月の鳩山内閣の時は、大変良好で、アメリカと中国に同じ距離で接していたとしております。ところが、菅内閣になり、前原大臣が外交の主導権を握ると、アメリカ一辺倒になってしまったという評価がなされています。
この記事の中で、一番うけたのが、「菅直人の執政の最大の特徴は、はっきりした自分の考えを持っておらず、左右にぶれ、多くの問題で、閣僚の牽制を受ける」と評されていることです。つまり菅総理大臣がこうした性格だから、枝野さんや前原さんの様な方が首相の近いところにいれば、彼らの影響を受けてしまうと考えられているわけです。
そして、中国としては、60年代以降に生まれた若い政治家はアメリカの影響を強く受けているのだから、こうした政治家が日本の行く末をどのように考えているか、どのような政治的抱負を抱いている等研究して、今後の対日政策を練っていかなくてはならないとしております。
菅内閣の政策を「アメリカと連携して中国に対抗する」として批判し、日本経済が中国に依頼している以上、政治上で対抗姿勢をとるのは矛盾であり、再び日中が政治的対立を迎えないことを迎えなことを望むとして記事は終わっています。
大変興味深い記事で、中国が新内閣に対してどのような見方をしているか、大変うまくまとめられていると思います。しかし、あまりにも菅首相の存在感がなさ過ぎるというか、ある意味図星だと思いますが、これが日本の代表に対する評価かと思うと大変情けなくなってしまいます。最低限政治家は自分の主張を持って、強くあってもらいたいというのが私の希望です。