中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年01月24日
中国語ブログ「湘豫@相遇」に19日の北京駅の写真が多数掲載されています。春運初日なのに結構な人出ですが、まだまだこんなもんじゃないっすよ。それはさておき、ここからはオモシロ・エピソードをば。
帰省が楽になりました
中国語圏ツイッターの話題をかっさらっていたのが、CCTVアナウンサーの一言。20日のニュースで、女性アナウンサーが「今日は成都市の春運初日です。帰省も楽になりました」と発言。臨時切符販売窓口の設置や自動販売機、キャッシュカードでの支払いなどが導入されたことを受けてのものでしたが、実際、帰省の切符を買うために四苦八苦している人々の神経を逆なで。民草の怒りが爆発することに。
中国吉林網が何人かのネットユーザーの発言を拾っていますが、「成都はそんなに混雑しない都市。その都市を例に『帰省も楽になりました』とは考えたもんだな」という言葉も。なるほど、帰省の主力部隊の一つである出稼ぎ農民たちはむしろ四川省に戻る側。旧正月前のピークで一番混むのは、出稼ぎ先の広東省、上海市、北京市だろ!ということのようで。
「切符が買えない」問題はいつ解決するのか
中国語ブログ「傻逼排行榜」は、この「切符が買えない」問題についてのオモシロネタを披露。過去のニュースをまとめたものですが……
「中国鉄道部:2010年には春運の切符問題は解決する」(人民網、2007年2月1日)
「中国鉄道部:2012年には基本的に切符問題は解決する」(中国新聞網、2009年1月9日)
「中国鉄道部:春運の切符問題、4年後には歴史となる」(中国青年報、2011年1月16日)
まるで蜃気楼のよう。こちらが近づけば相手は遠ざかっていくという……。
切符横流し監視に1000人を雇用
「上に政策あれば、下に対策あり」が中国の合い言葉。切符が買えない問題にも抜け穴があります。それは鉄道関係者の友人、親戚から切符を横流ししてもらうこと。ひどい場合にはダフ屋に横流ししている場合もあり、発売初日に窓口に並んでも、「売り切れです!」という大惨事も。
そうした不正を許さないと意気込んだのが王志国・鉄道部副部長。なんと1000人を雇用。内部の不正も含めて、販売窓口を監視させるのだそうで。ちなみに切符横流しが判明した場合は解雇だそうです。これは大変。下っ端スタッフは横流しは難しいかも。ここはやはり駅長とかクビにされる心配のない、えらい人に頼まなくては。
こびとの国の切符売り場
*画像は新京報の報道。
みな腰をかがめて窮屈そうに切符を購入中。こびとの国に迷い込んでしまった……わけではなく、春運用に建てた臨時切符販売窓口のちょっとした不備。中の職員が座って受付するために窓口がこんな高さになってしまったそうで。中の席を少し高くしていれば解決していたんじゃないかと……。
・・・・・・え?