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カンボジア軍が国境に軍備増強!!~強硬化する黄服・PAD
そしてもう一つのニュースはタイ・カンボジア国境紛争のニュースを。昨年末にタイ国の国会議員を始め7名がカンボジアへの侵入罪等で逮捕 (内5名は帰国済)されて以来、緊張が続くカオプラヴィハーン寺院周辺地域の国境画定・帰属問題ですが、国境周辺で過激なデモ活動を行っている黄服 (PAD)の挑発に乗る形で、カンボジア側が国境周辺に軍を集結させ一触即発の状態となっています。
※ネーオナー紙の報道。
元々カオプラヴィハーン遺跡については1962年に国際司法裁判所がカンボジア領とする判決を下していますが、周辺地域の国境が不確定な事、そしてカオプラヴィハーンへの観光アクセスがタイ側にしか無い事が問題を複雑化させています。
※プージャッカーン紙の報道。
またカンボジア側も軍を配備すると同時に、未確定地域に「カンボジア領」と書かれた石碑を建立したり、一昨日は寺院内にカンボジアの国旗を立てる 等して強硬姿勢を見せており、ステープ副首相は、これらの挑発に乗らない様にPADに要請。しかしPADは、もはや政府には任せておけないとよりデモを過激化する様相を見せています。
※PDNの報道。
アピシット首相は急遽、カンボジア問題に関して最善を尽くすとの会見を開きましたが、PADの急激な過激化は何を意味しているのか、今後に注目です。
*当記事はブログ「バンコクでコンサルティング」の許可を得て転載したものです。