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2011年02月04日
皆様もご存知の通り、この2人がPADの幹部(タイ愛国者ネットワークというPAD傘下組織の幹部でもあります)であった為、PADは反政府デモを激化。
弱腰の政府に対して、2名の3日以内の即時釈放、及び紛争地域の即時奪還、カンボジア人排斥を訴えています。仮に3日以内の奪還が叶わなかった場合、PAD最高幹部のジャムローン氏は5日にも首相府を占拠するとしています。
※Nation紙の報道。
ただ昨日もお伝えした通り、総選挙の近づいたこの時期の一連の動きに、クーデターへのシナリオではないかという野党側やメディアからの指摘も少なくありません。
昨日2日、空港占拠の罪で逮捕状が出ていたにも関わらずこれまで野放しだったPAD幹部のガールン氏が逮捕されましたが、この事はPAD支持者に油を注ぐ形となり、なぜ今この時期にという疑問が残ります。事実この報道により、PAD支持デモ参加者は増加したとか。
※バンコクポスト紙の報道。
またPADの政府への要求も無理難題の色が濃くなっており、無駄にPAD支持者を煽っている様子も。他にもカンボジアで実刑の下った2名に対してのカンボジア国王の恩赦を見越し、上告しないようにとのアピシット首相の呼びかけに対しても、2名は上告を主張し無闇に勾留期間を伸ばそうとしたりと、どこかで何者かがシナリオを描いている感が伺えます。
※タイポスト紙の報道。
元々守旧派の支配層では総選挙をする気など一切ないでしょうから、総選挙の近づいて来た今、何やらきな臭い感じがしてきました。と言っても深読みし過ぎても意味が無いのもタイなのですが。
*当記事はブログ「バンコクでコンサルティング」の許可を得て転載したものです。