中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年02月07日
*画像は浙江在線の報道。1月22日、浙江省金華市永康市のマンホール爆発現場。
とりあえず目についた最近のマンホール爆発事件をまとめてみます。
2月5日、南京市。下水にたまった屎尿が発酵しメタンガスが発生。
2月5日、浙江省嘉興市。ガス管から漏れたガスに引火。
1月31日、下水からメタンガスが発生。花火で引火した。
1月22日、浙江省金華市永康市。近くのホテルがマンホールの中に軽油を保管していた。
1月18日、浙江省温州市瑞安市。道路下の大型下水道が爆発。直径10メートル、深さ3メートルの大穴に。路線バスが落っこちる。
*画像は捜房網の報道。瑞安市の爆発事故現場。
ここ3週間で5件!地下で爆発が起こりまくっている?!いったいなにか?!
こんなこと、中国にはなかった事態だと思います。念のため、以前にもマンホール爆発事件があったかどうかを確かめてみると……。
あれ?!山ほどある!!!
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2000年5月27日、湖北省武漢市。ガソリンスタンドから漏れ出したガソリンが地下に流れ込み爆発。
2004年5月16日、四川省成都市。火遊びしていた子どもが火を着けたタバコの吸い殻をマンホールに投げ込む……と爆発。ふた4枚が次々とはねあがった。3歳の子どもが死亡。2人負傷。
2004年12月2日、重慶市。浄化槽のメタンガスが爆発。はねあがったマンホールが東部に直撃した男性が死亡。
2006年7月31日、雲南省玉渓市。掃除されていなかった下水道にメタンガスが発生。大爆発。100メートル以上にわたり道路に亀裂。噴出した火により20人以上が負傷した。うち5歳の少女を含む2人が重傷。
2007年2月3日、重慶市。子どもがマンホールの中にクラッカーを投げ込んだところ、メタンガスに引火し爆発。
2007年5月28日、安徽省合肥市。夏の暑さでメタンガスが爆発。マンホール吹っ飛ぶ。
2007年12月31日、河南省鄭州市。浄化槽のメタンガスが爆発。12歳の子どもが重傷。
2008年1月25日、湖北省武漢市。下水道が100メートルにわたり爆発。マンホールのふた7枚が吹っ飛んだ。誰かが液体ガスを下水に捨てたことが原因と見られる。
2008年8月22日、重慶市。下水道でメタンガス爆発。マンホールのふた4枚吹き飛び。2人が負傷。
2008年10月22日、広東省広州市。メタンガスが原因の爆発。マンホールのふた11枚が吹っ飛び。「KINBRICKS NOW」調べで中国マンホール爆発選手権の21世紀記録。
2009年1月2日、重慶市。子どもの爆竹で浄化槽のメタンガスに引火。マンホールのふた8枚。
2009年2月6日、重慶市。浄化槽のメタンガスと疑われているが管理者は否定。マンホールのふた7枚。
2009年6月14日、重慶市。道路脇排水口が爆発。メタンガスが要因かと。100メートル離れたところにあるマンホールから、高さ2~3メートルの火花が吹き上がった。1枚。
2009年9月28日、上海市。ガス管から漏れたガスに引火、爆発。マンホールのふた3~4枚。
2010年7月4日、河北省石家庄市。電線・ガス管などの共同坑を整備中の作業員。ちょっと一服とライターに火を着けたら、漏れていたガスに引火、爆発。1枚。とはいえ、マンホールのふたが引き裂かれるほどの威力。作業員2人が負傷。
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とまあこんな感じでした。本当はもっとたくさんあるのですが、これぐらいで勘弁してください……。それにしても重慶市爆発しすぎ!
いやー、やっぱり中国は怖いなぁ。マンホール爆発しまくりだもの。なんか山のようにマンホール爆発事件の記事を読みましたが、消防隊員の方も手慣れていましてね。メタンガスが詰まった下水に水を流し込んで薄めるんですよ。地域は変われど対応策は一緒。マニュアルでもあるんでしょうか。
それにしてもマンホールが爆発するのって中国だけですよね。念のためにググってみると……。
NYの風物詩「爆発するマンホール」とその研究
ニューヨーク市では時おり、重さ150キロ以上ある鋳鉄の円盤が、建物数階分の高さを飛び、派手な音を立てながら道路に戻ってくることがある。
排水溝殺虫剤噴霧でマンホール爆発(ブログはくだらないし俺もそうだ)
排水溝に殺虫剤10分→ 引火し6メートル先に爆風、マンホールのふた吹き飛ぶ―熊本
北九州のマンホール爆発、九電の放電忘れ原因か(読売新聞)あれ?!日本で、米国で、マンホールは爆発している?!
北九州市八幡東区の市道で起きたマンホールの爆発・陥没事故で、九州電力は28日、送電を一時中止していた現場地下の電線について、送電再開前に実施すべき放電を行わないミスがあったことを明らかにした。これにより異常な高電圧が発生、漏電したのをきっかけに、何らかの原因で爆発が起きたとしている。
日本語版ウィキペディア「マンホール」
マンホール内部にはガス等(特に窒素・二酸化炭素や硫化水素)が溜まることがあり、そのためマンホール内部での作業のために中に入った作業員が酸欠やガス中毒等の症状に陥り、最悪の場合死亡することもある。こういった事態を回避するため、マンホールに入る際には事前にガス検知器等で内部の状態を確認することが必要だが、必ずしも徹底されているとは言いがたく、現在でも年に数件程度の事故が発生している[2]。
メタンの発生やガソリン・アルコールなどが流入し、気化してしまい、設備内の配電設備の漏電等で引火し、爆風で蓋が飛ぶ事故が発生することがある。