中国、新興国の「今」をお伝えする海外ニュース&コラム。
2011年02月10日
※ネーオナー紙の報道。
ちなみにこのカシット外相(上写真右)はPAD(黄服)が空港を占拠した時のPAD幹部で、外相就任後に「空港占拠は楽しかった」と発言した人物です。この週末に、カンボジアとASEAN諸国の説得に応じて14日にNYで開かれる安保理に出席する予定ではありますが、全く国際感覚の無いこの外相。
さっそくロシアやフランスを名指しで批判し、カンボジアに関しては「わんぱく小僧」、中国に関しても違法にカンボジアに武器を売っていると出発前から自ら窮地に立とうとしています。
※ポストトゥデー紙の報道。
一方世論はどうかと言うと、バンコク大学が行ったアンケートによると、回答者1,075人の内の約74%が何らかの形でタイ政府及びPADに今回の紛争の原因があるとし、カンボジア側に責任があると答えたのがわずかに26%に留まりました。また80%以上の回答者が政府の対応に不満を持っており、約半数が軍事力ではなく、カンボジア側との交渉による解決を望んでいます。
※コムチャルック紙の報道。
思ったよりも国民の方が冷静に今回の状況を見極めていると言った感じでしょうか。いよいよPADは苦境に追い込まれ、PADを利用し続けてきたアピシット政権も苦境に追い込まれる事になりそうです。
*当記事はブログ「バンコクでコンサルティング」の許可を得て転載したものです。